フィリピン人の嫁さんをもらいに行く「恋するトマト」

おそらく、このブログに来てくださっている方にとって、非常に興味のあるテーマではないでしょうか?本作は、まさにフィリピン人の奥さんをもらいにフィリピンに行く中年の話です。2005年制作と、やや古い映画で、「昔は、日本人がフィリピンでこんな風に振舞っていたなあ」と顔から火が出るほど恥ずかしいシーンもありますが、それでも我々おじさんへのエールとなる楽しい映画だと思います。

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ストーリー

主人公は大地康雄が演じる中年の農家の男。農家に嫁が来るはずもなく、独身です。それでも、自分の代で終わらせてはいけないと見合いをするのですが、やはり断られてしまいます。この点に関しては、農家だから断れたという体になっていますが、主人公があまりに女性慣れしておらず、勢いに任せた行動をしてしまうので、断れたように見えます。やむなく、フィリピンから嫁をもらうべ、ということになり、フィリピンパブに通いあっというまに、フィリピンパブ嬢と結婚の約束をして、フィリピンに一緒に行きます。しかし、それが詐欺で、200万を手付けに払った翌日に、一家そろってドロンでした。さすがにお金で嫁さんを買うようなやり方は、時代錯誤だなと思いましたが、20年前はそんな感じだったのでしょうか?ちなみに、その詐欺師を演じたのはルビー・モレノ。農家の友達が藤岡弘など、無駄にちょい役が豪華です。

お金を失い、今更古郷にも帰れなくなった主人公は、日本のフィリピンパブに女の子を送る事務所の社長に拾われて息を吹き返しますが、やがて、フィリピン人の素朴な農業を見るにつれて、もう1回農業をやってみたくなり、フィリピンの地で日本のトマトを育て始めます。その過程であったフィリピン女性に恋に落ち、またお金で解決しようとするダメな告白などしますが、最後はハッピーエンドが待っています。

昔の日本人の行動を見て恥ずかしい思いもしますが、楽しい映画体験でした。大地康雄の表情が本当によく、その瞬間フィリピンで生きているように感じられました。

ちょっと突っ込みを入れるとすると、日本のフィリピンパブで働こうみたいな人は、スラムにはおらず、中の下みたいな家庭なんじゃないかと思いました。スラムの人たちは這い上がろうとしないからスラムにいるのであって、日本に出稼ぎにいこうみたいなマインドの人はいないか、いても既にスラムを抜け出しているんじゃないかと思います。また、日本のフィリピンパブで働いたことがある女の子が、スラムに住んでいるシーンもありましたが、プライドの高いフィリピンパブ嬢が、家族をまだスラムに住まわせているなんて絶対ないだろうと思いました。スラムの扱いがちょっと違うなと言う印象です。

作品情報

オリジナルタイトル:恋するトマト

公開年 2005年

監督 南部英夫

主なキャスト 大地康雄

アリス・ティクソン

富田靖子

視聴可能メディア U-NEXT、Amazon Prime Video(見放題)(日本語字幕)

DMM TV、Rakuten TV(レンタル)

作品トレイラー