英国のコンサルタント会社が、2025年までにマニラ住民の所得は欧州なみになると予測

私自身は、フィリピンが得意とする英語と使った廉価なサービス部門の仕事は、AIに取って代わられるので、フィリピンの経済成長は、次の産業を見つけるまで低迷すると思っているのですが、イギリスのコンサル会社は、フィリピンの経済に対して楽観的な見通しを持っているようです。さっそく、ニュースの記事から見ていきましょう。

フィリピン、マニラ発 ― アジアの都市が発展を続ける中、マニラの所得は平均的な欧州市民の所得と「同等」になると予測されている。

しかし、すぐに実現するわけではない。

英国に拠点を置く調査・コンサルティング会社オックスフォード・エコノミクスは、水曜日の夜に発表した報告書の中で、マニラ住民の所得は2050年までに欧州レベルに近づくと予測していると述べた。報告書は、アジアの都市がグローバルバリューチェーンにおいて急速に台頭し、新興国と先進国の生活水準の格差が「縮小」しつつあることを強調している。

オックスフォード・エコノミクスのアソシエイトディレクター、リアム・サイドス氏とシニアエコノミストのクリストファー・レイノルズ氏は、マニラでは2025年から2050年の間にビジネスサービス分野で100万人以上の雇用が創出されると予測している。

フィリピンの首都マニラのような都市では、こうした職種はコールセンター業務をはるかに超え、IT、ソフトウェア開発、データ分析などの技術分野における高技能職にまで拡大しており、より高い給与とキャリアアップの両方が期待できると彼らは述べている。

高付加価値サービス
サイドス氏とレイノルズ氏は、インドのデリーとムンバイ、中国の深センというアジアの他の3都市でも同様の伸びが見込まれると述べ、地域全体で高付加価値サービスへの雇用シフトが進んでいることを反映している。

中東全域でビジネスサービス分野の雇用増加も堅調だが、両アナリストは「2010年以降、ビジネスサービス分野の成長を牽引してきたのはアジア市場であり、今後もその傾向が続くだろう」と指摘した。

「実際、アジアの都市は人口と富の両面で著しく増加している。2025年から2050年にかけての高所得世帯の増加率で見ると、アジアの都市は世界トップ10のうち8都市を占める」と両氏は付け加えた。

大きな格差
フィリピン統計局の最新統計によると、マニラの世帯の平均年収は2023年に48万2,490ペソに達し、全国平均の35万3,230ペソを大きく上回っている。

マニラの所得増加率は、3年ごとの世帯調査が実施された2021年と比較して16.7%増加しました。これは、全国平均の15%増をわずかに上回りました。

一方、マニラ首都圏（マニラ首都圏）の世帯収入は、2023年には平均51万3,520ペソとなり、2021年より約23%増加しました。

欧州委員会のユーロスタット政策局は、マニラの住民の平均所得を年間3万7,860ユーロ（現在の為替レートで260万ペソ相当）と推定しています。

出遅れ
本報告書で分析されたアジアの主要9都市の中で、マニラは追いつくのが最も遅い都市です。

オックスフォード・エコノミクスの推計によると、マニラの所得増加率は今後25年間で「欧州の平均とますます匹敵するようになる」ものの、完全に同等になることはないとされています。

一方、上海、北京、ベンガルール、ハイデラバード、深セン、ジャカルタ、ムンバイはいずれも欧州都市の平均生活水準を上回ると予想されており、ホーチミン市は同等の水準に達する可能性があります。

インドでは、ハイデラバードとベンガルールが2020年代末までに個人所得で欧州平均を上回ると予想されており、ムンバイも2050年末までにこれに追随すると予想されています。

ジャカルタは、インドネシアの豊富な天然資源と比較的若く高度なスキルを持つ労働力に支えられ、同様の軌道を辿ると予測されています。

「全体として、これらの変化は劇的な逆転を示しており、中国、インド、インドネシアの人々の所得水準は、産業革命以前のように欧州とほぼ同等のレベルに戻るだろう」とサイドス氏とレイノルズ氏は述べています。

フィリピン人の反応

まとめ

ヨーロッパレベルになれるとは、誰も信じてはいませんが、東ヨーロッパレベルにはなれるかもしれないとは思っているみたいですね。実際、マニラだけならば、そのくらいにはなれるかも知れないと思いました。