本作は、小池樹里杏さんというフィリピンと日本にルーツのある女優さんが、脚本、共同監督、主演を務めた映画です。テーマとしては、ずばり日本人男性とフィリピン人女性の純愛です。自分を含めおじさんたちは自信がないので、すぐに金の力に頼ろうとしますが、本当はこんな純愛がしたいんだよ、という映画です。本作は、U-NEXT、Amazon Prime Video、Rakuten TVのいずれでも見れますが、いずれもレンタル料金が発生します。自分はレンタル料が一番安いU-NEXTで見ています。というか、毎月更新時に配布されるポイントで見ています。
ストーリー
ネタバレではありますが、予想を超えたことは起こらないので気にしなくてもよいでしょう。写真家である男は、何かの飲み会の二次会で入ったフィリピンパブでヒロインを発見。たまたま、後日彼女に出会うことができたので、彼女をモデルとしてスカウトします。あっという間に一緒に住むみたいな流れになります。この時の純愛のキラキラ感が良いですね。しかし、徐々に文化的な違いからお互いにいら立つことがでてきます。ついに、男の方が酷いことを言ってしまい、彼女はフィリピンに帰ってしまいます。しばらくして、彼女の大事さに気づいて、彼女に会いにフィリピンに渡ります。そして、彼は言葉が通じない状況に初めて置かれて、彼女の気持ちを理解することができます。また、彼女の暮らしぶりや、生き生きとした生きざまに大きなショックを受けます。そして、心から彼女に謝罪して・・・あとはみんなの予想する通りです。
男が彼女に酷いことを言うシーンが、一番見ていて辛いシーンです。さすがに、ここまで馬鹿なことは言わないにしろ、誰でも似たようなことは心あたりあるのではないでしょうか?実際、我々がフィリピンに行くとまあまあ酷い目にあいます。お金を払っても納入されない商品、絶対に返ってこないデポジット、メーターを使わないタクシー、それに強盗など枚挙がありませんから、どうしてもフィリピンに対して、対等な目線を持てないというのが、正直なところですね。どれだけ、フィリピンの文化を尊重しているつもりでも、フィリピンを下に見る気持ちがなくなった日本人はいないんじゃないでしょうか。その理解のギャップを解消することに役立てば、というのが本ブログの大きなコンセプトではありますが・・・。
とは言え、そこには希望がありました。本作は、最初に述べたように、フィリピンハーフの女優さんが書いた脚本です。その中で、主人公男性は、自分の無理解を心から謝罪しただけで、彼女に受け入れられているのですから。
出演者情報
主演、脚本、共同演出を務めた小池樹里杏(こいけじゅりあん)さんは、私は存じ上げなかったのですが、あまりフィリピン感がありませんね。彼女はメジャーな映画に出演していることはなく、マイナー映画に出演したり、どちらかと言えば脚本家としての活躍の方が大きいようです。特に舞台の脚本、演出でたくさんの実績を上げているようです。
作品情報
オリジナルタイトル:サンパギータ
公開年 2024年
監督 三室力也、小池樹里杏
主なキャスト 小池樹里杏
内田裕大
視聴可能メディア U-NEXT、Amazon Prime Video、Rakuten TV、Lemino(レンタル)(日本語字幕あり)