タイトルのスペルは、私の打ち間違いではなく、そのままのスペルです。おそらく、Social Climber(社会的成り上がり)を目指す男女の話ですが、映画ですから、大変なピンチに陥ってしまうのでSosをスペルの中に入れたのだと思います。単純に言えば、フィリピン版コンフィデンスマンです。金持ちを騙して、お金を巻き上げる話ですが、本人たちに成り上がらないといけない理由があるのと、最後にうまくいかないのが違いです。主人公の女性が、表情豊かでかわいいのが最大の見どころだと思います。
ストーリー
主人公の若いカップルは、貧乏から抜け出していつかリッチになりたいと思っています。ところが、男のビジネスが、投資詐欺の片棒を担いでいたことが判明。自分が資金を集めた顧客にお金を返済する必要が生じます。また、ヤクザからも資金を集めていたため、早急にお金を返済しなければなりません。女の職業は、富裕層向けの不動産業です。富裕層が住むエリアの豪邸の買い手を見つければ、大きな金になるということで、契約に結びつけようと、2人で部屋を掃除していました。ところが、近隣の人が、新しい住人が引っ越してきたと勘違してしまいます。2人は、これを好機と考え、お金持ちから金をだまし取ろうと考えます。偽のNPOをでっちあげて寄付を募ったり、カップルセラピストを名乗って高額のカップルセミナーを主催してお金をだまし取ります。
(このあたりからネタバレ)この時点で、やくざにお金を返済することができ、足を洗おうと思っていたのですが、美術商の男がこの詐欺を見破り、今度は彼に利用されて、偽の絵画販売会を開くはめになってしまいます。徐々に、スケールの大きな詐欺になってしまい、良心の呵責と、ストレスに押しつぶされてしまい、ついに男はすべての詐欺を告白します。この2人はどうなってしまうのでしょうか。
華麗な詐欺を繰り広げるところが、この映画の見どころですが、自分には合わなかったですね。ルパンやコンフィデンスマンが面白いのは、もっと悪い奴からお金をだまし取るからであって、自分たちの利益のために、善良なお金持ちからお金を巻き上げるのは、良い気持ちがしなかったですね。もちろん、フィリピンなので、ヤクザにお金を返済しなければ、文字通り殺されてしまいます。なので、やむを得ない理由があることはわかるのですが、そもそもヤクザに投資を持ち掛けるなよ、と思ってしまいます。
最終的には、この事件を通して、2人にとって何が大事だったのか、お金ではなく、愛であったということが確認され、大団円となります。これも、詐欺を働いて安直にお金を返そうという人が、本当に良い選択なのかなと思ってしまいます。このあたりは、国民性の違いが大きいですね。
作品情報
オリジナルタイトル:Sosyal Climbers
公開年 2025年
監督 Jason Paul Laxamana
主なキャスト Maris Racal
Anthony Jennings
Ricky Davao
視聴可能メディア Netflix(日本語字幕)