
フィリピン映画を見るにも、フィリピン人と仲良くなるにも英会話は避けて通れませんね。私は、フィリピンへの転勤が決まってから本格的に英会話をはじめたのですが、赴任するタイミングでコロナが始まり、実際にフィリピンに渡航するまでに2年間中途半端な状態におかれてしまいました。そのあいだ、ひたすらオンライン英会話をやっており、最大で5社のオンライン英会話を同時に受講していました。全部で10社くらいのオンライン英会話を数か月から数年の期間受講しているので、オンライン英会話のソムリエと言ってもいいんじゃないかと思っています。
ちなみに、私が変態的に複数のオンライン英会話を同時に受講するようになったきっかけは、Youtubeで「レアジョブを1000回受講してどれくらい英語が上達したか」という動画を見たことです。「確かに相当上達しているなあ、でも3年もかかるのか・・・」と思いましたが、「ならば、2社を同時に受講すれば500日、4社を受講すれば250日でここまでいけるんじゃいないか?」と思いついたのです。実際、複数のオンライン英会話を同時にやることであっという間に英語が上達しました。ちょうどコロナ中で暇だったことも有利に働いたと思います。
これから紹介するオンライン英会話には、それぞれに良い点、悪い点、英語のレベル別に向いている人がいると思いますので、そうした視点で紹介したいと思います。順番は私のおすすめ順ですが、英語のレベルや受講できる頻度、予算にもよるので、最後まで読んでくださいね。
Bizmate
まず、紹介したいのは、現在も私が続けているBizmateです。以下が私の受講歴です。もう5年も続けているので1500回を超えています。

Bizmateの特徴は、その名前のとおりビジネスに特化しているところです。教材はあらゆるビジネスシーンを想定していて、その状況下で英語で解決する力が養われます。ただし、私の履歴を見てもらえればわかりますが、ビジネスシーンにあわせたメイン教材であるBizmates Programは287回で終了してしまっており、ほとんど毎日やっていると1年未満で終わってしまいます。1年以上続けると、ほぼDiscovery Articleという教材をやることになります。これは、フィリピン人講師たちが、作った教材で、他のオンライン英会話のDairy Articleみたいなものです。他のオンライン英会話だと、ニュース記事がもとになっているのですが、Bizmateではフィリピン人講師が作るので、時々「ああ、これはフィリピンの常識で書かれていて、日本人には論じようがないな」というのがあります。
講師陣の質の高さが他のオンライン英会話の教室と大きく異なるところです。Bizmateでは、それなりの国際的な企業で働いていたことが経験が求められており、まだ高校を卒業したばかりでディスカッションできるレベルにないという講師はいません。知的レベルが高い講師がそろっているので、ある程度英語が話せるようになった人に良いと思います。
料金は他のオンライン英会話と比べるとやや高めで、毎日1レッスン(25分)受講プランで月額1万4850円です。また、追加料金を払うことでコーチをつけることができ、自分にあったレッスンの受講、モチベーションの維持を手助けしてくれます。
まとめ
長所
・ビジネスシーンを想定した教材
・講師のレベルの高さ
短所
・他のオンライン英会話よりも料金が高い
レアジョブ
次に紹介したいのは、私が3年程度受講していたレアジョブです。受講回数を確認すると905回でした。私は、ほとんどDairy News Articleの教材で受講していたので、メインの教材はよくわからないのですが、教材がよくできている印象を持っています。ニュースの選択が良く、そのニュースに関する質問が深い思考力を試させるもので歯ごたえがあります。他のオンライン英会話だと、ニュースを理解しているか確認するだけの質問が多いのですが、レアジョブはそこからもう一歩踏み込んで、深く考えて自分の意見を述べることが求められます。講師陣のレベルも、ピンキリではありますが、他の同価格帯のオンライン英会話よりも質が高いので、非常にバランスが良いと思います。料金は比較的安くて、毎日1レッスン(25分)受講プランで7980円です。
まとめ
長所
・料金が安め
・教材がよくできており、思考力が試される
短所
・講師のレベルはそこそこ
DMM英会話
DMM英会話は2年程度続けたと思います。受講数を確認しようと、以前のアカウントにログインしてみましたが、再入会しないと自分の受講歴を確認することができない仕様のようです。DMM英会話の良いところはレアジョブと別の意味で教材が良くできているところです。こちらもDairy News Articleを中心に受講していたのですが、毎日5つのニュース記事がアップされ、自分のレベルにあった記事を選択できます。レアジョブのニュース記事は若干難易度が高いので、英語初級者はDMMの方が合うと思います。ニュースに関わる質問が紋切型なのが自分にとっては面白みに欠けるところでしたが、初級者にはその方が良いと思います。また、講師はフィリピン人に限らず様々な人がいるので、それも面白いところです。講師の国籍によって、メダルが用意されており、例えばインドネシア人のレッスンをたくさん受講して、メダルをブロンズからシルバー、ゴールドにあげてみようといったコンプリートの楽しみもあります。講師のレベルはやはりピンキリなのですが、教材がよくできているせいか、講師にとっても何も考えずにレッスンができてしまうので、質の高い講師が少ないのが欠点です。しかし、この点は自分の英会話レベルによっては大きな欠点にならないと思います。料金は非常に安く、毎日1レッスン(25分)受講プランで6980円です。
まとめ
長所
・料金が非常に安い
・初級者向けの教材構成
短所
・上級者にはやや物足りない教材
・講師の質はそんなに高くない
ネイティブキャンプ
4つ目に紹介するのは、私が受講したことがないオンライン英会話です。10社も経験したのに、なぜ受講したことのない会社が、ここで紹介されるの?と思われるかもしれませんが、それはネイティブキャンプは他社と大きく違う特徴があるからです。
ネイティブキャンプの特徴はなんといってもレッスン受け放題ということです。他のオンライン英会話は1日25分で毎日1回レッスンを受けることができて、1万円前後という価格帯ですが、ネイティブキャンプは25分のレッスンを文字通り受け放題!これはすごいですね。料金も破格の月額6800円です。私がネイティブキャンプに出会ったときには、すでに4社でレッスンを受けていたので、ネイティブキャンプを受講することはなかったのですが、最初に出会えていれば、もっと格安で英語レッスンを受けまくることができたんじゃないかと思います。もうすでに、4つのオンライン英会話にお気に入りの講師もいましたので辞めて1本化する気になれなかったのです。ただ、レッスン受け放題と言っても、コロナ中の私のように1日2時間も3時間も毎日レッスンを受ける人はほとんどいないでしょうから、お金がなくて、時間だけはたくさんあるという学生さんにおすすめしています。逆に、忙しい社会人には、毎日1レッスンと決まっていないので、ペースを作るのが難しいかもしれません。教材と、講師の質についてはわかりません。無料体験もあるようなので、その点は確認できるのではないでしょうか。
まとめ
長所
・受講制限なし!
・料金が非常に安い
未確認
・教材と講師の質については未確認
EF English Live
EF English Liveは、私が最初に受講したオンライン英会話です。最初だったので、いきなりビデオで毎日プライベートレッスンをする勇気がなく、教材での勉強とグループレッスンがあるEF English Liveから始めたのです。教材も良くできていて、教材のAIに向かってですが、自分で喋らないといけません。最初は自分でこつこつと教材で勉強しながら、AIに向かって喋り、毎日グループレッスン45分、月に4回40分のプライベートという構成が自分にはとっつきやすかったです。ただし、教材を進めてしまうとやれることがなくなってしまいますし、日本人に特化したオンライン英会話ではないので、グループレッスンでは、わけのわからない英語でひたすら喋る外国人の話を聞かされるばかりになります。最初の3か月から半年に利用するのが良いのではないかと思います。料金は、毎日のグループレッスン、月に4回の個人レッスンプランで、月額10900円です。
まとめ
長所
・オフラインの教材がよくできている
・英会話を始めるには、オフライン教材とオンラインレッスンのバランスが良い。
短所
・グループレッスンは他の受講者のことを考えない人の変な英語をひたすら聞かされるはめになる
・個人レッスンが少ない
Kimini
学研がやっているオンライン英会話です。学研だからか、どちらかと言うと、大人よりも子供向けの英会話に力を入れています。ある程度のレベルに達していると、あっという間に教材が終わってしまい、Dairy News Articleのような教材はありません。ですので、私の場合、発音矯正レッスンを中心に受講して4か月程度で卒業したと思います。発音に特化した教材は珍しいので、その点は良かったです。初心者から初級者向けだと思います。他のオンライン英会話と違って、講師も自宅からアクセスしている人ばかりでなく、オフィスに出勤している人が多くいます。そのためいい加減な講師はいないのですが、隣の講師の声も聞こえてしまうので若干うるさく感じました。料金は非常に安く、毎日1レッスン(25分)受講プランで6800円です。
まとめ
長所
・料金が非常に安い
・発音矯正レッスンがある
・子供向け教材の充実
短所
・中級者以上向けの教材がほとんどない
English Central
これはアメリカの会社が運営するオンライン英会話です。ノリが全く日本の会社と違って面白いので、1年半くらいは続けていました。システムも変わっていて、ビデオ教材が大量にあり、それを元に自主勉強してから、そのうちの1つを使ってオンラインレッスンを行う形式です。なので、ひたすらビデオ教材を進めることもできます。ただ、教材が明らかに日本のノリと異なっており、普通にアメリカのニュース番組などから作られているので、場合によっては非常に聞き取りずらい教材です。そのあたりの歯ごたえが面白く、張り合いがあります。プラットフォームもわかりずらく、初級者向けとは言えないでしょう。料金は、週に7回(つまり毎日)1回25分のスタンダードプランで月に5940円から11800円。大きな幅があるのは、1か月単位で申し込むか12か月で申し込むかで大きく料金が変わるためです。また、頻繁にキャンペーンをやっているので、12か月で申し込むならば、最も安いオンライン英会話教室かもしれません。
まとめ
長所
・ネイティブがネイティブのノリで作った教材で学習できる
・支払い方によっては最も料金が安い
短所
・教材にクセが強く、万人向けではない
・プラットフォームが使いずらい
・初級者向けではない
産経オンライン英会話Plus
産経グループがやっている英会話です。ここは3か月程度受講したと思います。大きな特徴は、英会話だけでなく、別料金を払う必要なく、中国語や韓国語のレッスンも受けられることです。英語も中国語も一緒に勉強したいという人には向いていると思います。私の場合、フィリピンへの転勤が決まってから慌てて英会話を詰め込む状態だったので、メリットはありませんでしたが、人によっては大きなメリットだと思います。講師の質はあまり印象に残っていないのですが、Dairy News Articleの教材に難がありました。産経新聞の英語版記事を使っているのですが、25分のレッスンの長さとあっておらず、ただ読んで終わってしまいます。気の利いた先生だと途中で質問をはさんだりしてくれるのですが・・・。料金は非常に安く、毎日1レッスン(25分)受講プランで6800円です。
まとめ
長所
・料金が非常に安い
・中国語、韓国語レッスンも選ぶことができる
短所
・教材のできがあまり良くない
Weblio英会話
オンライン英和・和英辞書として誰もが利用しているWeblioですが、密かにオンライン英会話もやっています。Weblio英会話の特徴は何といっても圧倒的な安さです。標準的なプランである毎日1レッスン(25分)受講プランで5778円です。私がやっていた時は4000円台だったと思います。しかも、キャンペーンでもっと安くなっていたような・・。あまりに安くて申し訳ない気持ちになりました。講師の給料も安いからでしょうか、講師のインターネット接続が不安定だったり、プラットフォームが使いずらかったため2か月でやめてしまいました。とにかく安さを求めるならばWeblio英会話という選択肢もありと思います。
まとめ
長所
・とにかく安い
短所
・講師のネット接続が不安定
・プラットフォームが使いずらい
まとめ
まとめると、英語レベルと予算に応じて、お勧めオンライン英会話をまとめたものです。
安さ重視 | 質を重視 | |||
初心者 | Kimini, Weblio | DMM | EF | |
初級者 | Kimini, Weblio | DMM | レアジョブ | EF |
中級者 | English Central | レアジョブ | Bizmate | |
上級者 | English Central | Bizmate |
また、ネイティブキャンプは、時間が有り余っている人、産経英会話Plusは同時に中国語・韓国語も学習したい人に良いと思います。
以上の表を参照にして、自分にあったオンライン英会話を選択してもらえれば幸いです。私のように複数のオンライン英会話を同時に受講してみるのも良いと思います。そして、フィリピン映画、フィリピン人との交流を楽しみましょう!ちなみに、オンライン英会話の先生の何人かとはその後友達になっており、フィリピン滞在中には一緒に遊びに行ったりもしていました。そうしたフレンドリーさもフィリピン人の魅力ですね。