フィリピンを代表する歌手の人生をミュージカルで振り返る「Kahit Maputi Na Ang Buhok Ko」

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本作は2023年のマニラ夏の映画祭で見た映画です。日本語タイトルどころか、英語タイトルさえありませんが、「Kahit Maputi Na Ang Buhok Ko」は、「僕の髪が白くなっても」みたいな意味です。元々はフィリピンを代表する歌手、Rey Valeraの1978年に発売され、大ヒットした曲のタイトルそのままです。映画としても、彼の人生を、彼のヒットソングに乗せて振り返るというものになります。古い曲ですが、オフィシャル・ミュージックビデオを探すとYoutube上で見つかりました。Vicotrのチャンネルです。日本の企業がフィリピンの昔の楽曲の版権をまとめて買ったのか?と深堀したところ、Vicotr Musicはフィリピンのレコードレーベルの名前だそうです。日本Vicotrとも元々のアメリカのVictorとも関係ありません。本作はまだ新しいのに、太っ腹なことにYoutubeでfull movieを見ることができます。

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「Kahit Maputi Na Ang Buhok Ko」のストーリー

ミュージカル仕立てなのでストーリーというストーリーはないのですが、フィリピンを代表する歌手であるRey Valeraの人生を彼の歌にのせて振り返るというものでした。子供時代の経済的困窮、母の死、親戚からの辛い仕打ちなど、フィリピンでは良くありそうな苦難の子供時代を経て歌手になりました。少し成功したところで、彼の名前を騙った犯罪者などが出現して苦労はありましたが、順調にヒット曲を飛ばしていきます。市井の人のために歌うという体で、彼の音楽にあわせておじさんたちの恋物語が演じられます。フィリピンではおじさんたちもこんなに恋愛体質なのでしょうか?

フィリピン夏の映画祭では、全8本の映画をすべて1週間くらいで見たので、すっかりスタッフにも顔を覚えられ「あなた本当にフィリピン映画が好きね」と言われるほどになりました。多分ですが、そんな人は、自分しかいなかったんじゃないかと思います。フィリピン映画しか上映できない映画祭の期間は、映画館が正直ガラガラになる時期です。フィリピン人にも、少しマイナーなフィリピン映画を見てもらいたいですね。近年、フィリピン映画のメジャータイトルが毎年のようにセールス記録を塗り替えているのですが、少しマイナーな映画を見る文化があまりないのが残念です。

フィリピン音楽については、映画以上に広大で外国人にはほとんど知られていない世界ですね。せっかくなので、Rey Valeraの歌から聞き始めるのもいいかなと思いました。昔の歌なのでゆっくりですし、タガログ語はそんなに難しくないですからね。

「Kahit Maputi Na Ang Buhok Ko」の作品情報

オリジナルタイトル:Kahit maputi na ang buhok ko

公開年 2023年

監督 Joven Tan

主なキャスト RK Bagatsing

Aljur Abrenica

Rico Barrera

視聴可能メディア Youtube

「Kahit Maputi Na Ang Buhok Ko」のトレイラー

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