本作は、北海道で撮影されたフィリピン映画で、全世界で3億2000万ペソ(8億円)の共興収入をあげ、フィリピンのインディーズ映画としては歴代最高記録となりました。フィリピンの歴代共興収入の1位「ハロー、ラブ、アゲイン」は16億ペソと圧倒的なのですが、2位の「Rewind」で9億2400万ペソですから、その3分の1というのはインディーズ映画としてはとてつもない記録です。現在でも歴代30位の位置につけています。フィリピン人に、日本で行きたい場所はと聞くと、かなりの頻度で北海道という返事が返ってくるのは、この映画の影響なんじゃないかと思います。ちなみに、タイトルのキタキタは、タガログ語でKita Kitaで「私たち見る」みたいな意味です。Kitaをキータと伸ばして発音するとみるという意味になり、Kitaをキタと短く発音すると、主語と目的語を一緒にした単語になります。つまり、私とあなたで私たちですね。Mahal Kita(マハルキタ)が、I love youを意味するのは知っている人が多いと思います。それと同じですね。なので、英語タイトルは、I see youとなっています。さらに言えば、作中で明かされましたが、これは「足湯(あしゆ)」のダジャレのようです。
私が見たのは、日本のプラットフォームではなく、Dailymotionという海外のプラットフォームです。しっかりしたサイトに見えますが、正規アップロードか、違法アップロードなのか区別がつかないのでリンクは示さないでおきます。Googleで探してみてください。海外のサイトなので、残念ながら英語字幕のみです。
ストーリー
本作はネタバレしてしまうと面白くないので、最初の導入だけ紹介します。北海道で観光ガイドをしている主人公ですが、その時に婚約していた日本人男が裏切って、他のフィリピン人女性と付き合い始めるというショックなことがあります。そのせいで一過性に視力を失ってしまいました。その主人公の前に現れたのが、もう1人の主人公です。彼は、なにかと彼女のところにやってきては、あれこれとちょっかいを出してきます。最初のうちは彼を拒絶していた彼女ですが、だんだん彼の優しさに心を許し、北海道の様々なところに出かけて親密な関係になっていきます。ここから先は映画で確認してください。
いろいろ突っ込みどころは多い映画ですが、自分だけを見つめてくれて付きまとってくれるという、女性にとって夢のようなお話です。男性陣は、なんだかんだ言って、これが女性の夢なんだなということを心に刻んでおきましょう。途中の北海道の景色が本当に美しく、特にフィリピン人女性にとって、すごく綺麗なところで、夢のような時間を過ごす体験と感じられたのではないかと思います。フィリピン人の彼女がいれば、北海道に連れて行ってあげるといいんじゃないでしょうか。
作品情報
オリジナルタイトル:Kita Kita
公開年 2017年
監督 Sigrid Andrea Bernardo
主なキャスト Alessandra De Rossi
Empoy Marquez
視聴可能メディア Dailymotion(英語字幕のみ)