迷惑系配信者が壮絶な復讐を受ける「ライブスクリーム 戦慄の脱出ゲーム」

監督のPerci Intalanは、フィリピン国内では有名な映画監督の1人で、硬派な映画を撮ることで国外からの評価も高い監督です。その監督が、ホラーサスペンスを作ったら・・・というのが本作の見どころになります。と、ハードルが上がってしまっていたからか、国内外でのレビューサイトでも厳しい評価、コメントが多いです。しかし、フィリピンのホラー映画としてはかなり見やすい方だと思います。

ストーリー

いわゆる迷惑系配信者が主人公です。と言ってもドッキリ系で、それほど憎しみを買うレベルかなと思ってしまいますが、その彼が拉致されて閉じ込められた部屋で、様々なひどい目にあいます。最初は軽い拷問的なことから、そしてカメラに向かって自分の悪行を白状させられ、辱められと続いていきます。最初はタイトル通りゲーム的なところがあったのですが、後半は単なるスプラッターに。いやいや、そんなに簡単に人を殺しちゃうと、もうゲーム形式でやってた意味がないじゃないか?と思ってしまいます。最後までゲーム形式で「このゲームをクリアして生き残れるか?」みたいな展開の方が良かったんじゃないかな。カイジだって、悪役もゲームのルールを守るから緊張感があるんであって、後半に兵頭会長が参加者を撲殺し始めたら、前半のゲームはなんだったんだと思うでしょ・・・と、そんな感じです。しかし、悪役も変質的なこだわりがあり、ルールは守るという妙な説得力がなければなりません。それは、日本のような社会だから、視聴者にそれを信じさせることができるわけで、フィリピンでは無理なのかもしれないなと思いました。また、最後まで見ても、なぜ主人公がそこまでの仕打ちを受けなければならないかも釈然としませんでした。

しかし、全体的にスピード感があり、最初1分でセクシーシーン、5分後には拉致され、10分以内に残酷なゲームが始まり、後半はスプラッターという展開の速さはいいですね。フィリピンホラー映画のキリスト教の世界観をベースに作られたものは、日本人には共感しずらく、理解もしずらいので、本作はそういう面倒なところなく見れるのが良いところだと思います。

主人公の家にピザの配達が来て、ドアを開けたら拉致されるシーンを見て思ったのですが、フィリピンはあんなに治安が悪いのに、ドアに除き穴がないのでしょうか?自分が住んでいたコンドミニアムにあったかなと考えたのですが、なかったような気がしますね。

出演者情報

主人公を演じたElijah Canlasは、フィリピンの大ヒットBLドラマ「ゲームボーイズ」で主演を務めた人ですね。日本でもちょっと話題になったようです。また、主人公の元恋人役を演じたPhoebe Walkerは、ドラマや映画にたくさん出ている正統派女優、主人公をはめた(?)悪女を演じたKatrina Doveyはセクシーで売っている女優のようです。いずれも出演作が多いので、またお目にかかることが多そうです。

作品情報

オリジナルタイトル:Livescream

公開年 2022年

監督 Perci M. Intalan

主なキャスト Elijah Canlas

Phoebe Walker

Katrina Dovey

視聴可能メディア U-NEXT、Lemino(見放題)(日本語字幕!

Amazon Prime Video、DMM TV、Rakuten TV、J:COM Stream(レンタル)

作品トレイラー