フィリピンにはシキホールという、フィリピン人も恐れて近づかない、魔女が住むと言われる島があります。今回は、シキホールに行った経験をご紹介します。

シキホールの位置、アクセス
Google Mapでは、シキホルと表示されていますが、一般的にシキホールと発音され、日本語でもシキホールと記載されていることが多いので、ここではシキホールと書きますね。まず、位置ですが、ボホール島から船で30分くらいの小さな島です。行き方としては、私が行ったとき(2019年くらい)は、セブからシキホール島への船が廃止されていたのですが、今は復活しているようです。ですので、私はまずボホール島に行って、船でシキホール島に移動し、帰りは飛行機でセブまで戻りました。
こんな小さな島にも空港があるのか!?と驚きましたが、行ってみてもっと驚きました。

写真をよく見て欲しいのですが、掘っ立て小屋みたいなのにSIQUIJOR AIRPORTと書いてありますよね。これが空港です。中に短パン、Tシャツのおっさんがいて、一応荷物をX線の機械に入れて確認してくれました。時間になるとセスナ機が飛んできます。はじめてセスナに乗りましたが、低い高度を飛ぶセスナ機から見る海は大変興味深く、ビサヤ地方が珊瑚礁でできたところだということが良くわかります。ところどころに、小さな珊瑚礁の島にへばりつくように集落がありますが、どうやって生活しているのでしょう?実質、船上生活みたいなものなのでしょうか?


魔女の施術を受けてみる
シキホールのハイライトは何と言ってもボロボロと呼ばれる魔術的治療です。魔術的治療を行う女性を、フィリピン人は本当にWitch(魔女)という言葉で呼んでいます。さて、車を呼んで目指すは魔女の住む集落へ。到着してみると、なんのことはない普通の集落で、ドライバーさんが魔女を探してくれました。すると、その辺でハンモックで昼寝している太ったおばちゃんが「私が魔女だ」と言って出てきました。彼女もTシャツに短パンです。神秘的なところが1ミリもないおばちゃんでしたが、とりあえず施術を開始します。

ガラスのビンに水と小石を入れて、ストローでぶくぶくしながら体の悪いところをさすります。体に悪いところがあると、水に汚れがたまり、体から悪いものが取り除かれるとのことでした。人によっては水が真っ黒になったり、小さな石が出てくるそうです。幸いにも自分には何も起こりませんでした。胃の調子が悪いかなと思っていましたが、単なる食べ過ぎのようでした。お土産に有名なlove portion(惚れ薬)を買おうとすると、おばちゃんが家まで探しに行き、「今は小瓶に詰めたものがないから、この葉っぱを500mlくらいの水で煮出すように」と言われました。「これで何十本も作れるよ、良かったね」と言われました。惚れ薬を何十本も必要な人がいるのでしょうか?

惚れ薬のもとは様々な乾燥した葉っぱでした。怪しい葉っぱが混じっていて空港で止められたらどうしようと心配でしたが、特に止められることもなく日本に帰ることができました。日本に帰国してしまうと、この葉っぱを煮出して惚れ薬を作り、瓶に詰めるというのもバカバカしくなり、結局しばらくして捨ててしまいました。小瓶に入ったものがあると、持ち歩いて色んな人に見せたり、ジョークで誰かに飲ませてみたりすると楽しいかなと思います。
その他のシキホールのスポット

シキホールは小さくて人の少ないのんびりした島なので、治安も良くゆったりと過ごすことができます。ビーチに行くのも良いですし、滝つぼで泳ぐのも良いですね。

