妻の座を奪おうとする性悪女の物語「不貞の女プライベートナース」 | 動画配信サービスでフィリピン映画を見よう！

私もたくさんフィリピンのエロ映画を見てきましたが、主役女性の性格が悪いというのは、あんまり見た記憶がありません。主役ですので、ニュートラルな立ち位置で大変なことに巻き込まれるというパターンが多いと思います。しかし、本作の場合は、主人公にダメ男がいて可哀そうな要素もあるものの、仕事先の夫婦から夫を奪いにいっていました。当然、後半は大変なことに巻き込まれるのですが、同乗の気持ちは湧いてこなかったですね。多くの人が「自業自得」と思うんじゃないかと思います。また容姿も性格の悪さがあらわれており、あまり楽しくない映画経験でした。せっかく、ナースをテーマにしたのなら、その設定を活かして欲しかったですね。

(Photo cited from IMDb)

「不貞の女プライベートナース」のストーリー

主人公のオードリーは、病院で働く看護師です。大麻ショップのようなところで働く、ダメな男（リチャード）と付き合っています。リチャードは、浮気を繰り返しており、オードリーのお金に寄生する男です。また、性欲だけは強く、ある日２人は病院内、しかも救急車の中でセックスしたことが発覚し、オードリーは病院をクビになってしまいます。また、オードリーはオーストラリアで働くという夢があったのですが、仲介会社は詐欺で、彼女はお金と仕事を失ってしまいました。

そこで、オードリーは募集のあった個人介護の仕事に応募します。彼女は看護師の資格を持っているので、オーバークオリファイだと言って、いったん断られるも、結局は採用されました。彼女が働くことになった家には、美人の奥様（デミ）がおり、彼女は足が不自由ということでした。夫（スタン）は麻酔科医で、イケメンです。彼は、彼女に熱心に尽くしています。しかし、妻の足が不自由で、夫が麻酔科医というので、もう予想がつきましたね。

オードリーは、金持ちでイケメン、妻にも優しいスタンと、自分の彼氏を比べてしまい、ついに彼氏と別れる決心をします。そしてすぐにスタンを誘惑し始めます。妻には優しかったはずのスタンですが、あっさりとオードリーとの関係も持つようになります。また、欲望が抑えられず、妻に気づかれてしまうのではないか、と思わせる場所でもセックスしてしまいます。妻の病気の設定はガバガバで、立って歩いているシーンもあるのですが、夫が浮気しているんじゃないかと、現場に向かおうとするときは、ほとんど動けません。

妻は、自分の病気は、自分のせいだと思っています。というのは、夫が優し過ぎるため、夫の愛を確かめようと変に絡んだり、浮気をしたりしていたのです。つまりメンヘラ的なムーブをしていたのです。そのせいでバチが当たったと考えています。

結局何がしたいのかわからないスタンですが、オードリーに向かって「君のオーストラリアに行く夢を自分ならかなえてあげられる。２人でここを捨てよう」などと言います。調子のよいことを言って捨てるのだろうと思っていましたが、どうやら本気で言っていたようです。

（ネタバレやや注意）そんなある日、以前、介護士として働いていた女が屋敷を訪れ、オードリーに「スタンは優しそうに見えて変態だ。私をレイプして追い出したのだ」と忠告します。オードリーにも疑念は生じましたが、自分から誘った立場なので状況は違いますし、そのままスタントの関係を続けていました。しかし、その介護士が妻にも伝えにきたため、状況が変わります。こういう時は、妻は普通に門まで歩けます。そして、ついに夫とオードリーが関係を持っているところを目撃してしまうのです。激怒して暴れるデミに対して、スタンは注射薬をデミに投与、鎮静します。オードリーは、デミの病気について疑いをもち、薬を調べたところ麻酔薬でした。しかし、その場をスタンに発見され・・・その後、夫の意外な性格が明らかになり、少々ひどいことが起こりますが、他の作品に比べればマイルドです。

全体的な印象としては、ダメ男と付き合う程度のダメ女の話です。また、他のフィリピンエロ映画のように、巻き込まれたいうよりも、自分に良くしてくれている妻から、夫を自分から奪いにいっています。夫も変な人ではありましたが、本気で自分と一緒になろうとしてくれた様子だったので、主人公が被害にあったとは見えませんでした。オリジナルタイトルも、それをあらわしているのでしょう。「Kapalit」は「交換」の意味です。

あと、ちょっと気になったのは、デミがオードリーに「警察を呼びに行って！」というシーンです。フィリピンでは、電話では警察は来てくれないのでしょうか？　他の設定もガバガバなところが多く、ここもガバガバなのかがわかりませんでした。