フィリピンに住む最も古い先住民と言われるアエタ族の日常を見てみよう「Manoro」

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映画として面白いかと言われれば、まったく面白いところのない本作ですが、資料的な価値は高そうです。ルソン島の山岳地帯に住むアエタ族は、フィリピンに住む最も古い先住民と考えられています。肌は黒褐色、低身長で、髪は縮れたブロンド色、小さな鼻、黒褐色の目という形質特徴を持ち、人種はオーストラロイドに含まれています。選挙前に、投票用紙に名前を記載できるように、字の書き方を教える少女と、その家族、村の人々の生活ぶりをおさめたのが本作です。ドキュメンタリー風に撮られていますが、ブリランテ・メンドーサ監督の作品なので、ある程度は脚本があるものと思われます。タイトルの「Monoro」はアエタ語で「教師」だそうです。

(Photo cited from IMDb)

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「Manoro」のストーリー

相当な田舎の風景が映し出されます。人々は、コメを分け合ったり、数日後にある選挙の話でもりあがっています。学校では子供が勉強しています。主人公(ジョナリン)は、高校生でしょうか。彼女の祖父がイノシシを捕りに森の中に入っていきました。ジョナリンは、村の人たちに字を教えることとなりました。人々は、選挙よりも就職のための履歴書を書くために字を習ったり、選挙について適当なことを言っています。

ジョナリンは、いつまでも帰ってこない祖父を探しに、森に入ることとなりました。そこで、アエタ族の暮らしが描かれます。彼らの農業の様子、腰巻だけをまとって歩く老人、旅人と一緒に食事を取る様子など、興味深い暮らしぶりが描かれていました。彼らの生活も、1世代進むと、ほとんど失われてしまうでしょうからね。

いよいよ選挙当日になりました。人々が集まってきて、苦労しながら投票をすませます。フィリピンの投票は、名前を書くだけではなく、母印を2つも押さなければならないんですね。これを犯罪捜査に使えば、簡単に犯罪者を捕まえられる気がしますが、そんなことをしたら、誰も投票しなくなりますかね?

選挙が終わるころ、大きなイノシシを背負って、祖父が帰ってきました。彼は、ジョナリンに「家に帰るぞ」とだけ言って、スタスタと家の方に歩きます。ジョナリンは涙をこぼしました。その日、村では祖父が仕留めたイノシシが振舞われ、宴が行われました。

「Manoro」の作品情報

オリジナルタイトル:Monoro

公開年 2006年

監督 Brillante Mendoza

視聴可能メディア Youtube(英語字幕)

「Manoro」のトレイラー

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