年増の未亡人女性が転がり込んできた若いアメリカ人に執着する「Mercury Is Mine」

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私は男なので、年を取った女性が若い男に執着しているのを見ると、気持ち悪いとか、みっともないと思ってしまいますが、男女を逆転すると良くある話ではあります。本作では、ひとりで食堂を経営している年増女性のもとに、行き場を失ったアメリカ人男が転がり込んできたのち、徐々に手放しがたくなってしまうという女性の心理を描いたものだと思われます。まあ、そういうこともあるだろうとは思いましたが、やはり男性から見ると、なかなか厳しいものがありました。中年以上の女性におすすめの映画ではないでしょうか。

(Photo cited from IMDb)

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「Mercury Is Mine」のストーリー

嵐の夜のシーンから始まります。アメリカ人の父親が、フィリピン女性と住むために、息子を連れてフィリピンに来ましたが、女に騙されていたようです。父親が激怒して、息子に八つ当たりします。そして嵐の中こどもを車から追い出しました。

その後、主人公のアラフィフ女性(カルメン)の登場です。彼女は、パンパンガのロードサイドで食堂を経営しています。しかし、客が少なく店をたたもうと思っているところに、16歳のアメリカン人少年(マーキュリー)が転がり込んできました。最初は追い出そうと思ったのですが、彼のおかげで店が繁盛することに気づいたカルメンは、マーキュリーを手元に置くことにしました。カルメンは、彼の名前について「ドラッグストアにちなんでつけたのか?」と聞きます。フィリピンには、そんなドラッグストアがあるのでしょうね。

2人の物語のあいだに、カルメンによる料理教室が挿入されるのが、本作の面白いところです。最初に取り上げられたのは、日本人が大好きなシシグです。シシグを作るには、レバーも使うんですね。あと、強火で炒めるのではなく、弱火で蒸し焼きにすることを学びました。

次に紹介されるのは、パンパンガ名物のカエルの肉詰め(Betute Tugag)です。こんなゲテモノを、若いアメリカ人が売っていることが、客にウケて店は大繁盛となりました。一緒に市場にいったさいには、テレビの取材を受けるほどです。

蜜月の関係を続けていた2人ですが、嵐の日に、マーキュリーに異変が起こりました。ひどく怯え、カルメンと一緒にいたがります。その後わかったことは、フィリピンに来た日、怒りを息子に向けた父親は、彼を殺さんばかりだったので、身を守っている際に、父を殺してしまったというのです。確かに、新聞には殺されたアメリカ中年の記事がでています。カルメンは、マーキュリーをかくまうことにします。しかし、父親と一緒に入国した息子が行方不明ですから、マーキュリーが一番の容疑者で、事件現場の近くの店になぜ捜査の手が及ばないのだろうと思いました。

ある日、2人が帰宅すると、カルメンの子供たちが家でサプライズパーティをしかけました。カルメンは、自分が若い男と一緒に住んでいることを恥ずかしいと思ったのか、マーキュリーにお金を渡して、ホテルの泊まらせます。この子供たちがどうにも役に立たない愚か者たちで、カルメンがうんざりしていることがわかります。

この件が、2人の蜜月に水をさしました。マーキュリーは、マニラに出たがります。中国人が、偽の身分証を作ってくれるというのです。カルメンは反対しますが、マーキュリーに押し切られる形で、クッキングショーのオーディションに応募しました。マーキュリーの読み通り、白人のマーキュリーが、フィリピンのグロテスクな料理を作るというコンセプトが当たり、採用されることになりましたが、カルメンが同行できないことがわかり、彼女が強靭に反対したため、お流れになってしまいました。マーキュリーは、自分を手放さないカルメンに怒り、出て行ってしまいました。彼の気持ちはわかりますが、殺人事件の容疑者(犯人)で、労働ビザを持たない彼が、なぜテレビ番組に出ようとするのか? ちょっと意味がわかりませんね。

(ネタバレ)このあたりから、ストーリーが破綻してきます。さんざん、捜索にしたにも関わらず、マーキュリーの居所はわかりませんでしたが、ある日、彼はふらっと帰ってきます。そして、島ごと買えるほどの金塊を見つけたというのです。そんなものは当然見当たらないのですが、その後、マーキュリーが出ていくことを受け入れるカルメンが描かれ、一方で、マーキュリーは自分を抱きたくないのかと彼女に迫ります。結局、ことは起こりませんでした。彼女は、彼を見送ります。彼は、バスの中で、持ち物を確認したところたくさんの金塊が入っていました。最後のシーンは、カルメンが1人で食堂を切り盛りしているシーンです。お客の新聞に、10代のアメリカ人が刺されたという記事を、カルメンが見つけたところで、エンディングです。そして、なぜか陽気な音楽が流れます。

途中までついていけたのですが、金塊のくだりから意味がわからなくなってしまいました。また、身分証明証もなく、お金を持たない殺人事件の犯人である外国人が、都会に行ってテレビに出ようと考えるところもついていくことができませんでした。最後まで、もっと現実的な路線で描くことができなかったのでしょうか?

「Mercury Is Mine」の監督、出演者情報

本作の監督をつとめたJason Paul Laxamanaさんは、作品の当たり外れが大きい監督さんです。また、作品も、どこか意味が分からないフィリピンらしさがあります。本作も、フィリピン人には理解できるのかもしれませんが、自分には理解できない部分がありました。とは言え、前半は若い男に執着する中年女性のサガという普遍的なテーマを鮮やかに描いています。どうにも評価が定まらない監督さんです。主演女優は、ブス役を演じさせればフィリピンNO.1と言われるPokwangさんです。若いアメリカ人男性を演じたのは、アメリカ生まれのハーフのフィリピン人です。しかし、あまりアメリカ人には見えませんでした。

「Mercury Is Mine」の作品情報

オリジナルタイトル:Mercury Is Mine

公開年 2016年

監督 Jason Paul Laxamana(セックスの才能)(Hold me close)(Sosyal Climber)(Ang taba ko kasi

主なキャスト Pokwang(Mommy Issues)(Oda sa wala)(Becky and Badette

Bret Jackson

視聴可能メディア Bili Bili(英語字幕)

「Mercury Is Mine」のトレイラー

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