マニー・パッキャオ自身の映像を使った伝記映画「マニー」

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マニー・パッキャオの映画は以前調べたことがあり、見ることができなかった映画も含まれば、すべて把握していると思っていました。しかし、あとから「カンテレドーガ」というサイトで、本作を発見しました。現在、本作は「カンテレドーガ」でしか視聴することができず、少々めんどうなのですが、会員登録すればもらえる無料ポイント内で見ることができるので、ボクシングが好きな方は、ひと手間かけて本作を見ると良いのではないかと思います。内容としては、幼少自体から4回目のマルケス戦で前のめりにノックダウンされるところまでです。その頃は、すでに本人も引退を口にしており、下院議員の仕事も忙しかったので、これで引退するだろうと、本作が制作されたのではないかと思います。実際は、その後も引退したり、復帰したりを繰り返しながら、現在までボクシングを続けています。

(Photo cited from IMDb)

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「マニー」のストーリー

試合のシーンから始まります。試合の中で、パッキャオは前のめりに倒れてKOされてしまいました。危険な倒れ方です。最後まで見て、これが本作の最後の試合のシーンであることがわかります。

すぐに、パッキャオの子供自体の話になります。彼はミンダナオ島の漁師町に生まれました。子供のころから地引網の手伝いをしていたことが語られます。子供時代にボクシングを始めたパッキャオは、ダバオに出てきてボクシングの試合に出ます。子供になんて試合のさせかたをするんだと思いましたが、1週間のあいだダバオで毎日試合をして、7日後に優勝して2ドル相当の賞金をもらったそうです。

2ドルでは食っていけないと考えたパッキャオは、マニラに出る決心をします。母に内緒でマニラに行き、ジムに住み着いてボクシングの道を歩み始めます。当時の映像を見ると、今とほとんど顔が変わっていません。また、戦い方はひたすら突っ込んでいって殴るだけというスタイルでした。しかし、あっという間に東洋太平洋チャンピョンになり、国内に敵がいなくなってしまいました。その時のインタビューで、「恋人のジンキーに感謝」と言っていましたが、それが今の奥さんです。奥さんは同郷らしいですし、パッキャオは意外と一途だったのですね。

国内に敵がいなくなったパッキャオは、アメリカにわたります。相変わらず滅茶苦茶なスケジュールで驚きますが、パッキャオはアメリカに到着して、わずか10日後に世界王座戦を戦い、勝ってしまいました。しかし、その後数試合勝ったのちに、スーパーフェザー級にあげてモラレスに完敗。ここからは完ぺきなボクサーにならなければ勝てないぞと悟り、専属のトレーナーとタッグを組んで技術を磨きあげました。

その後は順調に勝ち続け、アメリカでの人気、フィリピンでの人気を不動のものにします。結婚し、子供が産まれ、フィリピンではアクション映画に出演し、自ら歌ってCDまで出します。日本でも、昔のプロ野球選手は歌をCDで出していましたね。そんなノリです。また、プロモーターのボブ・アラム氏と契約。ファイトマネーも上がり、富豪の仲間入りを果たしました。しかし、階級の上げ方が半端ないですね。フライ級でデビューして、一気にスーパーバンダム級まであげ、アメリカでは主にスーパーフェザー級で戦っています。昔はそんな感じだったのか、日本人の階級の上げ方が慎重すぎるのか、どちらなのでしょうか?

また、政治家にも立候補してしまいました。政治家の仕事は予想よりもハードで十分な練習時間を取ることができません。試合でのパフォーマンスにも影響してきて、ブラッドリーに判定負けしてしまいます。パッキャオは、奥さんに怒られたこともあり、自分の生活を見直すことにしました。当時、様々な仕事、カジノやバーの運営、自身も闘鶏のため1000羽もの鶏を飼育しており、浮気もしていました。パッキャオは、ギャンブルと酒、そうした誘惑に関わる人や物を断ち切って、聖書の教えのもとに生きる生活へと転換しました。

その頃、最強と言われていたメイウェザーとの対戦が望まれるようなりました。パッキャオも、そろそろ引退を意識しており、メイウェザーとの対戦で引退しようと考えていたようです。しかし、両者が試合を臨むにも関わらず、プロモーターのボブ・アラムが反対します。パッキャオは無理に階級を上げてきているにも関わらず、まだ2つも階級が離れているというのが理由です。まあ、もっともな見解です。また、メイウェザーに薬物使用の疑惑が生じて、いずれにせよ試合が組めなくなたため、結局マルケスとの4回目の戦いが組まれます。その試合で、前のめりに倒れるKOをくらってしまい、引退するかのようなコメントが語られたところで、エンディングです。

まあ、この時点で1回目の引退まであと5戦もするとは思いませんから、この時点で区切ったことは理解できます。非常に衝撃的な負け方でしたからね。全体的に、自分で試合を組めない、結局プロモーターが金を稼ぐ駒として使われるフィリピン人ボクサーの悲哀を感じました。日本人ボクサーの場合、日本で試合をする限りは、自分たちで大きな試合を組めるのはありがたいですね。その点、フィリピン人ボクサーは、アメリカ人プロモータのある意味オモチャのようなもので、そこがフィリピン人の井上尚弥選手へのひがみにつながっているんだろうなと思いました。

「マニー」の作品情報

オリジナルタイトル:Manny

公開年 2014年

監督 Leon Gast, Ryan Moore

主なキャスト Manny Pacquiao

視聴可能メディア カンテレドーガ(日本語字幕)

「マニー」のトレイラー

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