フィリピン女性の欲望に忠実な少女漫画的恋愛ドラマ「That Kind of Love」

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日本には少女漫画があるので、若い女性はマンガで欲望を満たしているのでしょう。フィリピンでは、少女漫画はありませんし、日本から輸入された英語版は高いですので、一般的ではありません。そのため、こうした王道少女漫画のような映画が人気を博するのでしょう。本作は、イケメン、金持ちの男が、過去の破局から本気で女性を好きになれなくなっているのですが、庶民出身のヒロインを好きになり、しばらくがお互いに素直になれなかったものの、最後には金持ちらしい派手な演出で、彼女に告白するという王道ストーリーです。正直、中年男性にはどうでも良い話ですが、映画は中年男性のためにだけあるものでも、ましてやフィリピン映画は外国人のためにあるわけではないので、しょうがないですね。良い点は、フィリピンで現在No.1人気女優のBarbie Fortezaが主演を務めていることです。彼女の可愛らしい百面相を楽しみましょう。

(Photo cited from IMDb)

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「That Kind of Love」のストーリー

Tagigのベニス グランドキャナル モールで、恋人のデートのシーンから始まります。これは、恋愛コンサルタント(ラブコーチ)の女がサポートしているデートでした。彼女(ミラ)が、本作の主人公です。彼女は人の恋愛をサポートするのが仕事ですが、自分自身は恋人もいません。そのことを同僚にちゃかされています。

ある日、自分が支援したカップルの結婚式に呼ばれた際に、ミラは若い金持ちイケメン男(アダム)を紹介されます。彼らは知り合いではあったようですが、お互いに良い印象を持っていたわけではないようです。

アダムは、自分のことを完ぺきな人間だと自負しており、それでも恋愛がうまくいかないことから、ミラをラブコーチをして雇用することとしました。ミラは、様々な女性をアダムに紹介するのですが、料理ができない、フランス語が喋れないなどどダメ出しが、多く女性の理想が高いことがわかりました。それならばと、料理の専門家を紹介すると、どっちが稀な料理を知っているかみたいな競争になってしまい、やはり上手くいきません。ならばセクシー系を、と紹介しても、誘惑に反応せず、うまくいきませんでした。それならばと、ヨーロッパ帰りの才女を紹介したところ、すこし手ごたえがありました。

しかし、その頃には、アダムはミラのことが気になっており、あまり本気で才女とお近づきになろうという意欲が感じられません。時々、アダムはミラにアプローチするのですが、完ぺき人間を自負している男と、ラブコーチを仕事にしている女としては、プライドがあるため、そんな曖昧なアプローチでは、何ともなりません。この頃には、アダムは明らかにミラに好意を持っているので、ラブコーチの仕事はグダグダになっています。

グダグダのまま、2人はデートなのか、デートの練習をすることになりました。アダムは、何の予告もなく、ミラをプライベートジェットで韓国のレストランに連れて行き、現地でショッピングします。ミラは、「あなたは、自分ん行動が相手を委縮させるということがわからないのか」と怒ります。途中のジェットの中で「私、パスポートも持ってきてないのに」と驚くミラに、「大丈夫、僕はみんなを知っているし、みんなも僕を知っているから」と語ります。もはや、理屈はありません。女性の欲望がダダ洩れになっています。

この頃には、ミラは自分がアダムを好いていることは自覚していましたが、ミラはヨーロッパ帰りの女性を勧めて、ラブコーチを退職することとしました。お互いに、伝えたいことがあるも素直になれないシーンが続きました。

(ネタバレ)それから3か月後、ミラは同僚と韓国旅行に行くことになりました。2人は、韓国の食べ物やファッションを楽しみます。ところが、偶然にもアダムに再会しました。それでもお互いに伝えたいことが伝えられない2人ですが、2度目に再会したときに、アダムは、自分の父親のホテルのパーティに彼女を誘いました。そして翌日、ミラと友達が会場に到着すると、ヨーロッパ帰りの才女がアダムの横に座っており、父親が「早く孫が見たい」などとスピーチをしています。非常に居心地の悪い気持ちで、部屋の入り口でたたずんでいると、突然ホテルの照明が切り替わり、ミラとアダムにスポットライトが当たります。そして誘導されるままに、部屋の中央に導かれると、なんと、招待客の中にミラの両親もいるではないですか。また、才女も2人を祝福しています。公衆の中、アダムは改めて、ミラをデートに誘います。「プロポーズじゃなくて、デートに誘うためだけに、これだけの仕込みをしたの?」と聞くミラに対して、「そうだよ。デートに誘うために」とアダムは答えます。ミラは、「自分は料理もできないし、フランス語も喋れないのにいいの?」と聞いて、彼女はデートを受け入れます。その後、2人が豪華なクルーザーでデートしているシーンでエンディングです。

まあ、女性の欲望に忠実な作品でしたね・・・。私は妹がおり、たくさん少女漫画を読んできたので、少女漫画だと思って割り切って見ていました。フィリピン映画を見ようなどと言う人は、ほとんど男性でしょうし、女性だとしても若くはないと思うので、本作は日本人の需要には合わない作品だと思います。

「That Kind of Love」の監督、出演者情報

本作の監督を務めたCathy Camarilloさんは、ほとんどテレビドラマ畑の人で、本作は映画作品2本目です。1本目が2007年なので、ずいぶん久しぶりの作品です。いかにもドラマ出身の人という印象で、視聴者に媚びる作風でした。外国人の我々が見る必要はない監督さんだと思います。主演のBarbie Fortezaさんは、やはりテレビドラマ中心に活躍している超売れっ子女優さん。ドラマのつながりで出演となったのでしょう。彼女の場合、テレビドラマの延長のような作品ではなく、そろそろ大作映画に出演して欲しいですね。

「That Kind of Love」の作品情報

オリジナルタイトル:That Kind of Love

公開年 2024年

監督 Cathy Camarillo

主なキャスト Barbie Forteza(悪キャラ養成アカデミー

David Licauco

視聴可能メディア Netflix(英語字幕)

「That Kind of Love」のストーリー

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