監督は予想通り女性です。監督としては、親友として付き合っていた男女が、一番近くにいて大事な人を、自分の間違いで失ってしまうという悲劇のつもりなのでしょうが、男から見たらタイトルのとおりです。いわゆる穴モテ女性が、自分を好いてくれている男性を身近に置きながら、自分は好きなように男と付き合い、調子に乗って、男にも女性を勧めてみたところ、男がそっちに行ってしまいます。絶対に、自分からは離れないという謎の自信が裏目に出るという話です。男からすると、かなりイライラする映画でした。
「Seasons:めぐりゆく季節の中で」のストーリー
32歳の男女。おそらく大学時代以来の友人だと思われます。彼らはお互いに「ブサ男」「ブス」と言い合うくだけた関係です。当然ですが、2人とも容姿は良い方です。男(カート)はバーを運営しており、女(チャーリー)はテレビ局で作曲の仕事をしているようです。とは言え、フィリピン映画なので仕事のシーンはほとんどありません。いつも思いますが、全く仕事をせずに、ひたすら恋愛だけに時間を使うという映画は、つくりとしていかがなものでしょうか。
チャーリーは、自分がモテると自覚しており、親友としてカートをキープしながら、自分は恋愛を楽しんでいます。カートは、アプリなんかで恋愛せずに、自分に好意を寄せてくれる男ともデートするようにと、職場の男とデートすることを勧めます。その代わりに、チャーリーは、カートにマッチングアプリをするよう勧めます。カートが気になるような女性を見つけて、その女性と合わせたところ、意外にも良い感じになってしまいます。チャーリーも職場のオタク風の男とデートするのですが、カートのことが気になってしょうがありません。そこで、カートの気を引くために、自分がワンナイトした男とのあいだに子供ができてしまったと嘘をついてしまいます。真に受けたカートは、その男を探そうと頑張ってくれます。罪悪感にさいなまれ、自分の嘘を告白します。この2人の運命はどうなってしまうのでしょうか?
カートは、チャーリーの元に戻るのか?新しい彼女と結婚するのか?できれば、新しい彼女と結婚して欲しい・・・と思いながら見ていましたが、さすがフィリピン映画、最後は予想外の結末がまっています。2人の関係を振り出しに戻すという意味では、そういう展開もあるのか・・・と少し関心してしまいました。男としては、相当イライラする映画ですが、それなりに最後の展開が気になって見ることができる作品です。自分が男なので気になりましたが、序盤に当て馬にされた職場の男性は、後半登場もしません!女性は、自分が興味ない男性にほんとうに冷たいですね。
さて、本作品を見た日本人男性は、「これがフィリピン人女性か、たまらんな」と思ってしまうでしょうが、それは大丈夫です。こういうタイプのフィリピン女性もいるのかもしれませんが、日本人の中高年男性とは関係がありません。我々が合うことができるのは、田舎の保守的な価値観を持った女性です。本作品のような女性は関係ないので安心しましょう。
「Seasons:めぐりゆく季節の中で」の監督、出演者情報
監督のEasy Ferrerは、上でも書きましたが、女性の監督さんです。ここ5年でいくつか作品を出していますが、ヒット作はまだなさそうです。チャーリーを演じたLovi Poeは、たくさんの作品に出演していますが、これまで自分が見た映画の中では「汝が子宮」で若い花嫁を演じた人でした。それはわかりません。カートを演じたCarlo Aquinoは、子役時代から活躍していた人気俳優です。最近では、「クロスポイント」で主役を演じています。彼の巻き込まれ体質っぽい雰囲気がいいですね。大好きな役者の1人です。
「Seasons:めぐりゆく季節の中で」の作品情報
オリジナルタイトル:Seasons
公開年 2023年
監督 Easy Ferrer
主なキャスト Carlo Aquino(クロスポイント) (Bata bata paano ka ginawa?) (Love You Long Time)
Lovi Poe(汝が子宮)
Sarah Edwards
視聴可能メディア Netflix(日本語字幕)