裏切られた男が女を無人島に監禁する「愛欲の流刑地」 | 動画配信サービスでフィリピン映画を見よう！

本作は、「完全なる飼育」のような、いわゆる監禁ものですが、意外な深みがありました。というのは、女の方があまりに自分勝手で、男の犠牲が大きすぎたので、彼女が監禁されるにも無理はないと思わせるところもありますし、彼女の方も、自分を支えてくれた彼の献身を知って自分の身勝手さを反省して、彼と一緒にいることを自ら選びます。とは言え、２人が一緒になるためには、彼はもう手を汚し過ぎていました。オリジナルタイトルの「Salakab」は「貝」の意味です。舞台が海辺ですから、海辺の女性器みたいな意味でしょうか。

「愛欲の流刑地」のストーリー

過疎の島に住む少女レナは、会計士になりたいという夢があります。しかし、両親は大反対。特に母親の反対がすごくて、「こんなわがままに育つなら、赤ん坊の時に殺しておけば良かった」とか、「あんたが持っているものは、全部私があげたものだ、じゃあ服を脱ぎなさい」「あんたを産んだのは私だ。だから殺す権利がある」と言って、娘に襲い掛かったりします。どういう母親でしょうか？　これまで様々な映画を見てきましたが、こんな強烈な言葉を投げかける母親を始めてみましたよ。フィリピンの毒親問題は、様々なところで議論されていますが、こんな感じなのでしょうか？

しかし、当時付き合っていた彼氏（アーサー）が、自分の稼ぎで彼女の学費を払ってあげることを提案します。彼は、島で漁師として生計を立てています。もはや嫌な予感しかしません。彼女は、マニラにいって勉強をしますが、試験に落ちて奨学金を打ち切られてしまいます。そのため、送金額が増えてしまったため、アーサーは観光客相手に売春することもありました。なぜか、島に住む別のカップルのセックスシーンが挟まれます。サービスカットでしょうか？ならば、もっと綺麗な子を出して欲しかったですね。

ようやく４年経ち、レナが帰ってきます。待ちわびたアーサーは、レナにプロポーズしますが、レナは「ごめんなさい。ごめんなさい」と言って逃げ出します。そして、わかったことは、彼女にはマニラに彼氏がいて、マニラで暮らしたいというのです。そんなことなら、アーサーから４年もお金を受け取るなよ、と思いますね。すると、彼女の母親が再び激怒。「私たちも、今はあなたが都会で学ぶことも良いことだと思うようになっていたけど、間違っていた。私たちは、人を騙した得たお金で娘を大学に行かせたと思われて生きていくのか？あとでお金を返せばいいという問題ではない。恩はお金で返せないのだ」と言い放ちます。めちゃくちゃな母親だと思いましたが、ここではなかなか良いことを言いました。そしてレナは、アーサーにしっかり向き合い、都会に出て、自分たちの島の生活がどんなに狭い世界なのか知ったこと、島に戻ることが嫌で、戻らない理由を作るために、都会で彼氏を持ったのかもしれないことを告白します。また、都会の彼氏にはお別れを告げました。しかし、島には残れないと言って、アーサーに別れを告げます。まあ、確かに、彼女の言い分にも一理ありますね。しかも、島には毒親のお母さんもいますから・・・。

ところが、ここから展開が暗転。アーサーは、最後に君を送り届けさせてくれと言って船を出し、彼女を無人島に閉じ込めてしまいます。この時点で、まだ中盤です。つまり、ここから、無人島に閉じ込められたレナとアーサーのいびつな関係が始まります。そして、アーサーが４年間彼女を支えるための、暗く重い経験が告白されます。つまり、売春を繰り返したこと、麻薬の販売にも手を染めたが、警察に見つかり殺されそうになったこと、殺されなかった代わりにずっと身体を求められ続けていたこと、作ったお金をレナに送ってしまったため、自分の父を助けられなかったことなどです。さすがに、この重い話を聞いたレナは、心のそこから後悔し、アーサーを受け入れ始めますが、果たして、この物語はとこにいきつくのでしょうか・・・

「愛欲の流刑地」の監督、出演者情報

主演女優のAngeli Khangさんは、童顔で高校生くらいに見えますが、スタイルは良いです。また、美人過ぎず、どこか不運なにおいを持っているので、エロ映画向きですね。VIVA Filmsは、暗くて暴力的な作品が多いので、彼女の雰囲気に合いそうです。「ヴァージンフォレスト愛欲の奴隷」でもひどい目にあっていました。

監督は「アダン　禁断の果実」や「ハウスメイド欲望のしもべ」などを撮ったRoman Perez Jr.さんでした。どの作品にも共通して、暗く、執念深い作風ですね。