母離れできない男と息子離れできない母の織り成すコメディ「Family of Two (A Mother and Son Story)」

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フィリピンの家庭では、育児放棄や、子供の就学への親の無関心が大きな社会問題になっていますが、中流以上に階級では、極端な母子密着も社会問題になっています。本作は、シングルマザーの母と息子があまりに密着していて、その滑稽なほどの密着をコメディに、そして感動的な物語にした作品です。私は、マザコン成分が1mmもない人間ですが、本作を最後まで見ると涙を流さないことは不可能でした。バカバカしいほど2人の関係は密着していますが、最後まで見ると1週まわって、これはこれでいいなと思わせてくれるところが良かったです。シナリオも良く、隠れた名作ではないでしょうか。

(Photo cited from IMDb)

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「Family of Two (A Mother and Son Story)」のストーリー

主人公の男は28歳。広告系の会社なのでしょうか、良い会社につとめている独身男性(マテオ)です。彼の特異なところは、母とあまりに密着した関係を築いているところです。家では常に「I love you」とベタベタしており、母はマテオの世話に人生の喜びを見出しています。彼が毎日職場に持ってくるお弁当は、会社の中で有名です。会社の同僚と食事に行っても、それを伝えていたとしても、しっかり息子の食事を用意して待っています。マテオも待ってくれた母を思って、満腹でも食事をします。また、ある時には残業になったときには、職場まで夕食を持ってきます。マテオは、そんな過保護の母親を煩わしいと思いつつも嬉しそうです。

実は、マテオには職場に好きな女性(ザリ)がいます。それは彼の上司です。母親が夕食を会社に持ってきたときに、ザリを家での食事に誘います。マテオは密かにガッツポーズです。時々、マテオの家で母と3人で食事をする関係になったことで、マテオとザリは急速に接近し、付き合うことになります。ちなみに、このザリという女性、普通のラブロマンスではヒロインになりそうもないほど、ぽっちゃりしています。これはマテオが母子密着していることと関係あるのでしょうか?

しかし、仕事のできるザリには、海外で働きたいという夢があります。マテオとしては、ザリと一緒に海外に行きたいと思ういっぽうで、母のことが心配で、その決断をすることができません。そこで、マテオは、母にマッチングアプリを使うことを勧めます。ところが、このサイトを使い始めてから関係性が逆転します。母がマッチングアプリであった人と食事をすると言ったら、「それは心配だ」と言って、デートを尾行するほど心配します。やがて、マテオが母のデートを見張るのは当たり前のようになりました。

(そろそろネタバレ注意)そのうちに、良い感じの男性があわられ、彼はマテオの存在に気づき、一緒に食事をするよう誘います。マテオは良い年ですが、母子密着が強いので、まだ小さい子供がいるシンママさんと同じようなもので、そういう女性と距離を縮めることができるのは、母子を丸ごと受け止められる男なんだなと思いました。3人で一緒に時を過ごすうちに、この男性にならば母を任せられると、マテオは考えるようになります。そして、ついに海外渡航を決心しました。実は、ザリの方は一足先にシンガポールに赴任していました。彼女は「あなたの事情はわかるから無理強いはしない。でも来てくれたら嬉しい」と言って、シンガポールに赴任しました。何と、物わかりの良い女性でしょうか。というか、母と息子の物語を邪魔しないように、謙虚過ぎる役回りを演じます。

(ネタバレ)涙涙で、別れたマテオと母のシーンは、こちらも涙でした。そして、母は例の男性とデートをして、交際を進めることを提案されましたが、お断りすることとなりました。母は「私は息子が海外に行けるように幸せにならなければならないと思っていた。しかし、ひとりになって、もうその必要がないと感じるようになった」と率直に思いを伝えます。男は紳士なので、その考えを認め、「あなたは、自分の価値を取り戻す時間が必要なのかもしれないね」と言って引き下がります。

結局、母が選んだのは大学教育を再開することでした。それは彼女が若かった時にできなかったことでした。勉学にうちこみ、若い人と交流することで、彼女は自信を取り戻し、一人で生きることを受け入れていきます。そんな母にとっても、マテオとザリが海外の仕事を終え、帰ってくることを知ったときには、これ以上ない喜びでした。また、一緒に生活できることを心の底から喜ぶ2人とザリでした。

後半は涙涙でした。母が男と再婚の道を選ばず、学業を選んだのも説得力があるように思いました。これはシナリオが良かったですね。万人向けの作品ですが、残念なのは英語字幕しかないことです。もっと日本語字幕作品が増えて欲しいですね。

「Family of Two (A Mother and Son Story)」の出演者情報

母親を演じたSharon Cunetaさんは、ベテラン女優で、この役は彼女にしかできなかった!と映画サイトでは絶賛されています。私は、彼女を見たのは初めてでした。私にとっては、一言いいたいのは、何と言ってもマテオを演じたAlden Richardsさんです。と言うのは、彼はフィリピンを代表するラブロマンス「Hello, Love, Goodby」と「Hello, Love, Again」で主演を務めた俳優だからです。彼の善良そうで頼りない表情は本当に良いですね。

「Family of Two (A Mother and Son Story)」の作品情報

オリジナルタイトル:Family of Two (A Mother and Son Story)

公開年 2023年

監督 Nuel C. Naval(Miracle in Cell No. 7)(The Last Beergin

主なキャスト Sharon Cuneta(存在するもの)(Three Words to Forever

Alden Richards(Hello, Love, Goodbye)(ハロー、ラブ、アゲイン)

Miles Ocampo(Missed Connections:あなたを探して

視聴可能メディア Netflix(英語字幕のみ)

「Family of Two (A Mother and Son Story)」のトレイラー

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