フィリピンでは珍しい自転車ロードムービー「Requited」

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フィリピンでは、自転車はメジャーな乗り物ではありません。交通マナーなどないような国ですし、都会ではジプニーやトライシクルがたくさん止まっているので自転車が走るスペースがありません。田舎にいけば、舗装もちゃんとしていないところがたくさんあります。そんなわけで、自転車をテーマにした映画も極めて珍しいものとなります。ただ、こうしたロードムービー的な作品だと、はっきりしたエピソードはなくても、少しずつ絆が深まっていくものですが、本作ではお互いに好意を持っている男女なのですが、なぜか男が一方的に拒絶しており、女が追いかけています。2人の仲は時々近づきますが、やはり男が壁を作ってしまいます。そして、その壁は最後まで2人を隔てたままで、いったいなぜ男がそこまで逃げなければならないのかもわからないままです。正直よくわからない作品でした。監督はいったい何を描きたかったのでしょうか?? フィリピンの田舎の美しい風景を見る以外に見どころのない作品ですが、見るとしても大変な作品です。Youtubeで無料公開されているのは良いのですが、5分ごとに20秒の広告が入ります。ほとんど物語性のない作品で、この頻度で広告が入るのは辛いです。また、英語字幕も一瞬しか表示されず、そのまま読むことは不可能です。一時停止や巻き戻しを使わなければならないのですが、そうするとより頻繁に広告が入ってしまいます。短い映画ですが、私にはストレス度の高い映画体験になってしまいました。

(Photo cited from IMDb)

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「Requited」のストーリー

男が自転車でマニラ市内を走っています。よくこんなところ自転車で走れるなとながら見ていました。そのうちに、少し郊外にたどり着きます。そこで、男はしつこくコールしてくる携帯電話を壊して、捨ててしまいました。

一方、彼を追う車がありました。車は自転車を積んでおり、彼の先回りをして、女は男に合流しました。どうやら2人で、この自転車旅行を計画していたにも関わらず、彼が何も言わず、ひとりで出発したようです。彼女は、彼に「どうして一人で出発したのか?」「なぜ電話にでないのか?」「なぜメッセージに返信しないのか?」と何度も聞きますが、彼は「君のキャリアにとって無駄な時間だから」と答えるのみで、あとは沈黙します。

それでも、2人は一緒に走り、休憩を取ります。また、休憩のたびに、彼女はかいがいしく、彼の世話を焼きます。また、彼女は有名なバレーボールの選手らしく、ファンに愛想よく応対し、一緒に写真を撮ってあげます。その度に、彼は不貞腐れて、彼女を置いて出発します。ちなみに、彼女の背は高くありません。リベロでしょうか?

とは言え、ずっと一緒に自転車で走っていると、また親密な雰囲気が漂います。宿も一緒に泊まります。彼女は、積極的に彼に迫り、身体の関係を持ちそうになったところで、彼女に電話がかかってきたため、流れてしまいました。

長い旅ですので、転倒したり、足がつったりということは頻繁にあります。男は意識を失うこともあり、気づいたら病院に入院していました。それでも、彼は旅を辞めようとはしません。入院中、彼女が彼に腕に自傷行為のあとをみつけました。

(ネタバレ)ようやく、Tarlacという町につきました。ここには、聖遺物をもつ教会があり、2人は訪れました。そこで、男は司祭に「家族が病気になったときに、神は助けなかった」と言って、教会を去りました。また、彼は「フィリピンにいるのに疲れた。それでも自分はフィリピンで死ぬのだろう」と絶望を口にします。その後、最終目的地であるピナツボ山に到着しました。ここでは、自転車での入山予約を1人分しか取っていなかったことで、ひと悶着ありましたが、無事に2人は入山することになります。ここは火山のようで、ゴツゴツした石だらけの山道を自転車で登るのは大変そうです。2人はケガをしたり、足をつったりと大変な思いをして、ようやく山頂につきました。

山頂はカルデラ湖になっており、美しい景色でした。彼は「君のことを考えるのに疲れた」と語り、カルデラ湖に身を投げようとします。驚いた彼女が止め、もみあっているうちに、彼女の方が転落してしまいました。

彼女は自力でカルデラ湖から這い上がりましたが、酷いけがをおっています。彼は彼女をかついで自転車のところまで戻りましたが、すでに彼女は息絶えているように見えました。彼はひとりで山道をおり、救助を求めるのかと思ったら、そのまま、追いかけてくる彼女の記憶から逃げながら、自転車をこぎます。そしてエンディングです。

いったい何だったのでしょうか? なぜ、彼は彼女から逃げ続けなければならないのでしょうか? 彼が、彼女の貴重な練習の時間を奪っていると考えていることは、少ないセリフからうかがえましたが、それが本音という気もしません。そして、なぜ彼女は、そんな男を追いかけ続けているのでしょうか? そこもわかりません。ロードムービー的なものだとすれば、時間がゆっくりと関係を変えるところが醍醐味ですが、本作では、関係も近づいては遠ざかるを繰り返し、最後まで2人が考えていることさえわからないで終わってしまいました。

ただ、フィリピンの田舎の風景は美しく、特にピナツボ山の景色は素晴らしかったです。ここは、ぜひ行ってみたいですね。Youtubeについたコメントも、ほぼすべてが風景や自転車での旅を称賛するものでした。

「Requited」の監督、出演者情報

本作の監督をつとめたNerissa Picadizoさんは、本作が長編映画初監督です。本作まで、監督助手として様々な作品に関わっていましたが、事実上本作を最後に映画やテレビの世界を離れたようです。こんな闇の深い作品を撮ったあとですから、生きているのか心配なくらいです。

フィリピン映画界の凄いところは、こんなインディー映画にもメジャーで活躍する俳優が出演していることです。2人とも多くのテレビや映画作品に出演しています。

「Requited」の作品情報

オリジナルタイトル:Requited

公開年 2017年

監督 Nerissa Picadizo

主なキャスト Jake Cuenca(カトリックスクールの怪異

Anna Luna

視聴可能メディア Youtube(英語字幕のみ)

「Requited」のトレイラー

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