フィリピン発、ロボットアクションSF映画「トランスバトラー」

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ボルテスVレガシーを見て驚いた人も多いと思いますが、フィリピンの特撮のレベルはなかなか大したものです。他の東南アジアのSF映画、特撮映画を見たことがありませんが、フィリピンの技術力がおそらく抜きに出ているのではないでしょうか? アメリカのスタジオの下請けをやっていたとか、そんな歴史があるのでしょうか? そして、本作はボルテスVレガシーの監督さんが、なんと2007年に制作したロボットアクションSF映画です。日本語タイトルは、「トランスフォーマー」のパクリみたいなタイトルですが、オリジナルタイトルが「Resiklo」、つまりリサイクルという意味で、主人公らのロボットが廃材を利用してつくられたことをさしています。また、英語タイトルの「Transmutators」(変換者)は、宇宙人に改造された人類が、宇宙人撃退に重要な役割を果たしたことをさしていると思います。全体的に「意外と悪くない」作品で、こういう作品を現在の日本は作ってないので、どこか懐かしさが感じられ、見て損をすることはないと思います。しかも、日本語吹き替えありです。

(Photo cited from MUBI)

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「トランスバトラー」のストーリー

オープニングは、宇宙にあらわれた巨大母艦から始まります。そこから、たくさんの飛行物体が射出され、地球の表面に爆発が起こります。どうやら地球は侵略されているようです。

地上のシーンに移ると、顔の四角い小太りの男があらわれます。この男(クリスバル)が主人公であることがわかります。顔見せするとすぐにシーンが変わり、宇宙人が人間を支配しているシーンが映ります。宇宙人も地球人とそんなに変わらない容姿をしていますが、宇宙人は改造に参加する地球人を募集していました。よくわかりませんが、いかにも改造された感の宇宙人と、人型宇宙人がいます。それに加え生物なのかロボットなのかわかりませんが、大型の兵器があります。さんざん、地球を破壊していたのに、支配地域で志願者を募集するという平和的なかたちで統治しているようです。のちに、この設定と矛盾した設定が出てきますが・・・。

今度は子供2人のシーンに変わります。2人は食料を探しに、勝手に基地を抜け出してきたことがわかります。そこで、若い女性(ビアンカ)と子供と出会います。彼女らは、人類が隠れている街「パライソ」を探してやってきたのです。しかし、帰り道がわからなくなってしまい4人で迷ってしまいます。そこを、宇宙人が襲います。宇宙人は、地球人を皆殺しにするため(すでに前のシーンと違う設定。しかも後半では地球人を食料にしていたという違う設定が出てきます)に、「パライソ」を探しており、彼らに基地に連れて行くよう命じます。そこにあらわれたのがクリスバルたちです。クリスバルは、クレーン車を改造したようなもので、宇宙人の大型兵器を撃退。その後は、宇宙人の車を奪って、子供たちと逃走劇を演じます。また、クリスバルの仲間たちは、貧弱な装備で自転車移動です。しかし、ちょっとした自転車アクションで、容易に宇宙人を撃退しました。クリスバルらは、バギーやバイク、銃などを手にして悠々と基地に帰還します。その前に、少し伏線のシーンがありました。クリスバルは、追跡する車の運転を子供に任せて、さらわれたビアンカを助けるため敵のリーダーの車に飛び移り、彼女を救出し、敵のリーダーを倒しましたが、なんと、子供が運転していた車が橋から落下してしまいます。絶対絶命というシーンでしたが、なぜか子供は無事でした。

パライソに戻ると、町長らがクリスバルらを非難します。町長は、宇宙人に見つからないようにひっそり生きて行こうと考えており、宇宙人と戦闘を行うクリスバルを良く思っていないのです。また、パライソはフィリピンの街らしく、フィリピンの国旗がはためいています。しかし、パライソの生活には、ガソリンが必要で、宇宙人に見つからないようにガソリンを入手する部隊に、クリスバルらが選ばれます。しかし、パライソには裏切者がおり、クリスバルの情報を売ることで、パライソを見逃してもらおうという者(アンジェロ)がおりました。

(ややネタバレ)そのため、クリスバルらは待ち伏せにあい、仲間を1人失い、クリスバルも宇宙人の血を注入され、半改造を受けてしまいました。ここが謎なのですが、殺すために自分たちの血を注入すると言っていた一方で、改造の手段も同じ血を注入することです。仮面ライダーとかと同じですが、敵の組織に改造されたことが、最後に主人公の切り札となってしまいます。また、パライソの場所もバレてしまい、パライソが襲撃に備えることとなりました。

宇宙人にかなうはずもないと言う町長に、クリスバルは、廃材から自分たちが作ったロボットを見せます。このロボットと奪った武器を使って、何とか襲撃を撃退することができました。しかし、次は大部隊で襲撃されるに決まっており、絶望する町長らに、クリスバルは「ロボットが1体だけなんて、誰が言いました?」と、5体のロボットを披露します。そして最終決戦です。クリスバルは、敵の母艦に潜入して爆破を担当、ロボットと武器をもった男たちは平野で敵の大部隊を迎え撃ちます。また、街では残ったものたちも敵を退けることとなりました。

(ネタバレ)ここで都合の良い設定があかされます。ビアンカと彼女が連れてきた子供は、宇宙人の改造手術を受けて逃げ出してきたのです。そして、改造により特殊な能力を手に入れたというのです。何と、その子供はテレポートする能力を持っていました。その能力で橋から落ちる車から脱出したのです。しかし、何のために地球人にそんな能力を与えていたのか、宇宙人側にそんな特殊能力を持ったものはいないというのに・・・。そんなわけで、あっさりと敵母艦の中にテレポートする主人公。爆破装置を仕掛けて、多少の敵と格闘シーンののち、ビアンカを船内で発見します。そして、ついに敵司令官を倒すというころで、ビアンカがそれを制止します。ビアンカが言うには、改造された地球人のリストを手に入れたところ、敵司令官こそが自分の父だとわかったというのです。えええ? スターウォーズから設定をパクったのでしょうが、さすがに時系列的におかしいんじゃないですかね? だって、地球人を改造して宇宙人の戦闘部隊を作るにしても、司令官になるのは無理があるんじゃないでしょうか? そんなわけで、敵司令官はビアンカと宇宙に脱出してしまいます(!)

アンジェロらは、せっかくロボットを持ち出したというのに、敵の現場指揮官のような人から「こんなロボットでお前を倒しても面白くない。素手で勝負だ」と言われ、結局は素手での殴り合いとなり、勝利します。結局ロボットは進軍シーンに華を添えていましたが、大して活躍の機会がなかったような・・・。クリスバルは、爆弾を破壊し、敵母艦を破壊して、ついに人類の勝利となりました。敵司令官が宇宙に逃げ出す前に行っていましたが、宇宙人はアメリカやヨーロッパ方面でも敗戦し、撤退したことが語られました。宇宙から来襲した割には、廃材で作ったロボットに負けたり、他の戦線でも敗退したりと、意外に弱い宇宙人でした。そして、人類に新しい未来が開かれたところでエンディングです。

ヒロインが敵司令官と宇宙に逃げていってしまいましたので、続編が想定されていたものと思われます。きっと、続編では敵の母星に乗り込む設定だったのでしょう。とは言え、人類側に敵母星に乗り込まなければならない理由もありませんし、予算がかかりそうなので企画倒れに終わってしまったのだと思います。

「トランスバトラー」の監督、出演者情報

本作の監督をつとめたMark A. Reyesさんは、ボルテスVレガシーの監督さんです。せっかく、これだけの特撮・CGの技術を持っているのですが、そんなにSF作品は多くなさそうです。「Genesis」というテレビドラマで、SF作品を制作したことが確認されています。後はラブロマンスなどを撮ることも多いようです。

主人公のクリスバルを演じたRamon ‘Bong’ Revilla Jr.さんは、少し前の世代のアクションスターです。その後、政治家へと転向し、2004年から2016年、2019年から2025年まで上院議員を務めました。2025年の6月末に選挙に負けたばかりなので、今後はどうするのでしょうか? まだ60歳手前ですから、俳優に復帰もありうるかもしれませんね。

「トランスバトラー」の作品情報

オリジナルタイトル:Resiklo

公開年 2007年

監督 Mark A. Reyes(ボルテスV レガシー

主なキャスト Ramon ‘Bong’ Revilla Jr.

Dingdong Dantes(Rewind

Jennylyn Mercado(English Only, Please

視聴可能メディア TSUTAYA DISCAS(日本語字幕、日本語吹き替え

「トランスバトラー」のトレイラー

力の入ったトレイラーです。トレイラーだけ見るのでも良いと思います。

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