キップ・オエバンダ監督(Kip Oebanda)の全映画作品紹介

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キップ・オエバンダ監督(Dakip Oebanda ダキップ・オエバンダと表記されることもあり)は、まだ、日本の国際映画祭等で上映されたこともなく、Netflixで2作品見られるものの英語字幕しか付けられていないため、日本ではほとんど無名ですが、本サイトが推している監督さんです。本サイトも、フィリピン映画に関する日本最大のサイトに育ってきているので、これからは、サイトのミッションとして、まだ日本で知られていない凄い監督さんを取り上げて行こうと思っています。

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キップ・オエバンダ監督(Kip Oebanda)について

(Photo cited from ABS-CBN)

オエバンダ監督は、特殊な環境で子供時代を過ごしています。彼は、1982年にイロイロ市で生まれたのち、幼少時代のほとんどを政治犯を収容する刑務所で過ごしています。というのも、両親がマルコ・スシニア大統領時代に政治犯とみなされ、刑務所に入れられていたため、両親と一緒に刑務所で過ごしていたのです。のちに、マルコス・シニア大統領の亡命により、刑務所から解放されることとなりました。両親が政治犯として逮捕されるくらいですから、知的には高い家庭だったのでしょう、オエバンダ監督は、サンベダ大学で経済学の学士号を取得し、後にアジア経営大学院で経済・経営学の修士号を取得しました。この刑務所での経験は、彼の作品「Liway」で描かれています。

彼が映画業界でのキャリアは、2013年公開の「SHIFT 恋よりも強いミカタ」で、美術監督として始まりました。そして、本作でいきなり「Gawad Urian Award 2014」の美術監督賞を受賞しています。そして、すぐに映画監督をつとめる機会を得て、2014年に「Tumbang preso」で映画監督デビューを果たしています。本作は、人身売買で集められた若者が缶詰工場で強制労働させられた事件を描いたものでした。オエバンダ監督は、その後も社会的なテーマを扱った作品、大衆的な作品、ホラー映画など作風を柔軟に使い分け、映画監督として確固たる地位を確立しています。

キップ・オエバンダ監督(Kip Oebanda)の全映画作品紹介

ここからは、キップ・オエバンダ監督の長編映画作品を新しいものから順番に紹介していきます。作品内容の紹介と、視聴できるサイト、おすすめ度なども書いていきたいと思います。私が視聴済み作品については、タイトルをクリックすることで、作品の詳しいレビューに飛ぶことができます。

1 Bar Boys: After School

本作は、2025年のMetro Manila Film Festivalで見た映画です。タイトルから、バーで働く男たちの話なのかな? 雰囲気的にゲイの話かなと思っていたのですが弁護士ものです。ここでいう「Bar」とは、弁護士の司法試験「Bar Exam」を指しています。前作で司法試験に合格した男たちの、その後を描くという作品です。4人のイケメン男性の友情を描くので、フィリピンでは女子人気の高い作品です。

視聴サイト 現在のところなし

言語  英語字幕

おすすめ度 ★★★

2 Balota

本作は、フィリピンの選挙をテーマにした作品です。と言うことは、不正と暴力、さらには殺人が描かれるということです。その中でも、単に惨劇としておわらさず、主役が生き残り、しぶとく悪党へとたどり着き、みごと勝利すると言うカタルシスもあり、社会性と娯楽性を兼ね備えた非常におもしろい作品となっています。ぜひ見てもらいたい作品です。

視聴サイト Netflix

言語  英語字幕

おすすめ度 ★★★★★

3 Abandoned

本作はホラー作品に分類されると思いますが、実際には超常現象は起こっておらず、ヒロインの心の中だけで起こったサイコサスペンス作品とも見えるように作られています。試みとしては理解できるのですが、そのぶんホラー映画としては展開が少なく、サイコサスペンスとしては、心理的なしかけが弱く、中途半端な作品になってしまいました。オエバンダ監督のファンならば、必見の作品ですが、それ以外の人は見る必要はないかもしれません。

視聴サイト Amazon Prime Video

言語  自動生成日本語字幕

おすすめ度 ★★★

4 Liway

本作はトンデモない作品です。上述しましたが、監督自身がマルコス・シニア時代の政治犯収容所出身で、収容所の様子を描いた作品です。オエバンダ監督以外に描けない収容所のディテールが面白いうえに、ドラマとしても面白く、徐々にマルコス大統領が追い込まれていくにつれて、政治犯たちは証拠隠滅のために殺される可能性が高まるため、最後まで安心できません。日本にオエバンダ監督を紹介するならば、本作からになるでしょう。

視聴サイト Youtube

言語  英語字幕

おすすめ度 ★★★★★

5 Nay

本作は、オエバンダ監督初めて撮ったホラー作品です。いつも何か作品中に挑戦があるオエバンダ監督ですが、本作ではフィリピンホラーで定番のアスワンと呼ばれる不死の怪物を扱いつつ、病気で余命いくばくのない愛する人を失わないために、アスワン化するというストーリーになっています。とは言え、その構造だけで作品を引っ張るのは難しく、最後は惨劇にして終わると言う平凡な作品になってしまいました。

視聴サイト Bili Bili

言語  英語字幕

おすすめ度 ★★

6 Bar Boys

本作は、「Bar Boys: After School」の前作であり、オエバンダ監督の出世作です。弁護士になることを目指すロースクール学生の学生生活を描きます。この3人の学生と、幼馴染による4人組が、いわゆるエリートイケメンで、彼らの友情をテーマにしていることから、フィリピン女性から熱烈な支持を受けている作品です。フィリピン映画に興味がある女性ならば、本作から入るのもありだと思います。

視聴サイト Youtube

言語  英語字幕

おすすめ度 ★★★★

7 Tumbang preso

オエバンダ監督の監督デビュー作です。フィリピンの映画監督は、ショートフィルムやミュージックフィルムで場数を踏んでから長編映画監督デビューというパターンが多いですが、オエバンダ監督については、硬派なことに、長編映画しか撮ったことがありません。どういうツテがあったのかわかりませんが、スムーズに監督デビューして、2作目でヒット作に恵まれ、4作目で自叙伝的な大作映画を世に出すと言うスムーズなキャリアを形成しました。本作は、人身売買で集められた若者たちが、缶詰工場に閉じ込められ労働している様子、そこからの脱出劇を描きます。

視聴サイト Bili Bili

言語  英語字幕

おすすめ度 ★★★

まとめ

キップ・オエバンダ監督は、まだ日本ではほぼ知られていない監督さんですが、いずれ日本に作品が紹介される監督さんだと思います。社会的なテーマをスリリングに味付けし、娯楽作品としても成立させることができる監督さんです。ぜひ「Liway」と「Balota」を見てもらいたいと思います。

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