エディ・ロメロ監督のアメリカ時代B級映画を見てみよう「ドクター・ゴードンの島」

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エディ・ロメロ監督と言えば、フィリピン国内で様々な映画賞を受賞した名監督ですが、フィリピンの映画産業の衰退からアメリカに居を移して、低予算のB級映画を量産していた時代があるそうです。本作は、そうした時代に作られたB級映画の1つです。皮肉なことに、そのころの作品はアメリカ映画界で制作されたため、それ以前や以降のフィリピン時代の作品よりも、アメリカ時代のB級作品の方が世の中に知られている監督さんです。私も、ロメロ監督のフィリピン時代の作品はまだ見たことがないので、近々チャレンジしてみたいですね。

さて、本作はイギリスの小説家、ハーバート・ジョージ・ウェルズの「モロー博士の島」に着想を得て映画化されたもののようです。オリジナルの「モロー博士の島」は、1933年、1977年、1996年に映画化されています。私はそれらを見たことはないのですが、モロー博士は「動物に人間性を植え付けて超人を作ろう」とするのに対して、本作のゴードン博士は「人間に動物の性質を植え付けて超人を作ろう」とするところが異なるのだそうです。しかし、人間を素材にしようとするので、当然人間は脱出しようとしますし、結局は研究所からの脱出劇になってしまいました。設定が十分に生かされておらず、残念な気がしますが、動物に改造されたものたちが、それなりに見せ場を持っており。見どころは結構あります。

(Photo cited from IMDb)

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「ドクター・ゴードンの島」のストーリー

主人公のファレルは、海で素潜りを楽しんでいるときに、謎の集団の拉致されます。そして、連れ去られた島こそが、ゴードン博士がおさめる島でした。ゴードン博士は、「地球環境を変えなければ生きていけない人類はやがて限界に達する。人間が環境に適応できるようにつくりかえなければならない」と研究の趣旨を説明します。本作が公開された1970年代は、世界中で核実験が行われており、人類は遠からず滅びると思われていた時期ですから、こうした思想は比較的すんなり受け入れられたのではないでしょうか。

島の研究所に連れてこられた初日から警備はガバガバで、ファレルは機密書類の置いてある部屋、実験室などに容易に忍び込みます。また、出会いの瞬間から、ファレルに好意を寄せていた研究助手(ネバ)は、ゴードン博士の娘でもあります。初日の夜、彼女は視力検査を口実にファレルの部屋を訪れ、なんとなく良い感じになり、ファレルとキスをします。キスをした彼女は、恥ずかしさからなのか、部屋を飛び出し、隠し扉をあけて秘密の洞窟に入るのですが、後を追うファレルに見られてしまいます。その洞窟は、動物に改造されたものたちを閉じ込める檻がありました。ネバは改造された獣人たちと親しくしようとしますが、獣人に襲われてしまいます。そこをファレルが助けました。そしてもう1度キスです。

しかし、そこから接続の悪いシーンが続きます。ネバは、ゴードン博士や他の助手たちと、獣人の改造手術に合流します。ファレルは、何もなかったかのように研究所を捜索して、ゴードン博士らの手術の現場を目撃します。さらに、被験者からの返り血を受けたネバは、急に実験室を飛び出します。その後、ネバは用心棒の男の部屋に忍び込み、用心棒に銃を突きつけますが、簡単に返り討ちにあいます。しかし、なぜか用心棒の男は倒れます。眠ったような描写だったので、薬を使ったという設定だったのでしょうか?何か見落としたかもしれません。このあたりは、繋がりが悪いシーンが多く、おそらく必要なシーンがカットされたものと思われます。おそらく、当時は尺を90分程度におさめるという制約があったのではないでしょうか。

(一応ネタバレ)そしてネバは、ファレルと共に島を脱出することを決意します。ネバたちは獣人たちの檻を開放し、彼らと行動を共にします。途中、ファレルとネバが別行動したり、追っても2つに分かれたりしますが、要は獣人と追手の人間のバトルです。様々な動物の要素を持った獣人たちが、人間相手にその能力を発揮して倒したり、逆に銃で撃ち殺されたりします。サルやヤギ、ヒョウ、狼、コウモリの要素を持つ獣人たちがいるのですが、コウモリ男は飛ぶことができるので、その個性を表現していましたが、他の獣人たちは手に入れた能力を示すこともなく、ただちょっと運動能力が高いだけ、知能はかなり低めという、これがゴードン博士の作ろうとした超人なのか、と思ってしまいます。彼らが、動物の長所をもっと発揮するシーンがあれば、もっと楽しかったんじゃないかと思いました。

多くの者が獣人との戦いで死に、ゴードン博士自身も、自分が改造した妻の獣人に食い殺されてしまったところでジエンドです。

「ドクター・ゴードンの島」の監督情報

先述しましたが、監督はエディ・ロメロさん。本名はエドガー・ロメロですが、一般的にはエディ・ロメロとして知られています。おそらく代表作は「われらフィリピン人」「Aguila」じゃないかと思います。いずれも英語字幕付きでYoutubeや他の配信サイトにて無料公開されていますので、今度チャレンジしてみたいと思います。

「ドクター・ゴードンの島」の作品情報

オリジナルタイトル:The Twilight People

公開年 1972年

監督 Eddie Romero

主なキャスト John Ashley

Pat Woodell

Jan Merlin

視聴可能メディア TSUTAYA DISCAS(日本語字幕)

「ドクター・ゴードンの島」のトレイラー

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