2024年公開のフィリピン映画で最大の話題作「Sunshine」

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本作は2024年に公開されたフィリピン映画の中で最も話題になった作品です。さまざまな国際的な映画祭でも上映され、日本では2025年夏の大阪アジアン映画祭でも上映されています。その話題作が、2025年11月に早くもNetflixに登場しました。英語字幕しか付けることができませんが、興味ある人はぜひチャレンジしてもらいたいですね。内容としては、フィリピンのナショナルチームに属する新体操選手が、妊娠してしまうことから物語が始まります。フィリピンでは、堕胎は違法なので、どうしても裏家業の人たちに関わらざるを得ません。また、そこから見えてくる貧困女性の現実、そして、子供を産んで欲しい、子供に最大限の教育を与えるよう援助すると言えば、責任を果たしたと考える男側の家族には、女性が自分の夢を持っているという視点が決定的に欠けています。そんな誰にも相談できない中で、歯を食いしばって自分の夢のために歩みを止めない主人公の姿が描かれます。

(Photo cited from IMDb)

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「Sunshine」のストーリー

新体操の練習シーンからです。主人公は(サンシャイン)ちゃんと新体操の選手に見えます。経験者なのでしょう。彼女の年齢設定は明らかにされませんでしたが、彼氏が18歳だったので、おそらく彼女も同い年くらいじゃないかと思います。フィリピンでは、大学生も高校生みたいな制服があるので、どちらかがはっきりしません。彼女は、次のSEA GAME(東南アジアのスポーツ大会)で良い成績を出して、オリンピックを目指しています。しかし、18歳くらいだと新体操の選手としては、もう若くはなく、次の大会が事実上最後のチャンスだと考えられています。一緒に練習しているのは、小学生ばかりです。ちなみに、主人公を演じた女優さんは公開当時27歳。18歳の新体操選手を演じるとは、相当頑張っています。

練習中に倒れたさい、コーチに生理のことを聞かれ、そう言えばしばらく整理が来ていないことに気づきました。薬局で、妊娠検査キットを購入して、調べたところ妊娠していることに気づきます。妊娠検査薬を買う際に、IDを提示するよう言われましたが、結局他の店員がなあなあにしてくれました。本当はIDを提示しなければならないのでしょうか?

激しく動揺した主人公は、まずは教会に行って祈ります。その後、彼氏に伝えたところ、持ち金だけ渡して逃げていきました。彼氏の家は、お金持ちで、彼氏は車に乗っています。怒った主人公は、彼氏の車のフロントガラスをたたき割りました。

その頃から謎の少女が、彼女に付きまとうことになります。おそらく、彼女の想像の産物だと思われます。彼女の言動も拾っていると、ストーリー紹介が複雑になるので思い切ってスキップします。

主人公は、タバコを吸ってみたり、酒を飲んでみたり、お腹を叩いたりと、とりあえずお腹の赤ちゃんを流す方法を試みるのですが、何ともなりません。やむを得ないので、違法な堕胎薬を売るおばちゃんを頼ることにしました。おばちゃんは、深刻そうな顔をして街を歩いている若い女性に声をかけるようです。麻薬の売人みたいですね。堕胎薬は70ドルで、膣に入れるものようです。12時間絶食をして、そのあいだ冷たい飲み物、酸味のある飲み物も摂ってはいけないと言われます。

主人公は、ラブホテルにチェックインして、堕胎薬を挿入しました。その後、のたうち回るほどの痛みがあらわれて、出血、ついに彼女はギブアップ。フロントのおばさんに助けを求め、救急搬送されました。病院での医師の態度は冷たいもので、「法に反するし、なにより神の法に反している」と言われます。結局、子供は流れていませんでした。この騒ぎで、一緒に生活している母代わりのおばさんにバレてしまいました。叔母さんは、彼女を非難したりすることはありません。優しく受け入れました。

やがて、妊娠の件はコーチにも知られることになりますが、決して妊娠を認めません。ひたむきに練習を続けます。その後、堕胎薬を売ったおばちゃんを再び訪れ、効かなかったと言って、10ドルで追加の薬を入手しました。ところが、堕胎薬が買えない貧しい少女が、彼女が薬を手に入れるのを見ていて、薬をもらえないかと言われてしまいます。彼女の状況が、自分よりもはるかに過酷なことを知り、主人公は堕胎薬と持ち金をあげました。

(ネタバレ)しかし、それを使った少女が激しい痛みと、出血のため病院に搬送されるのに巻き込まれます。少女に付き添って病院に行くと、医師は「彼女は違法な堕胎薬を使っている。堕胎に関与すると医師免許を失うリスクがあるから関わりたくない」と言って逃げていきます。途方に暮れていると、見かねた女医さんが、少女の処置をしてくれて、少女は一命をとりとめました。

その後、病院の請求書を家族に持っていく役を任されてしまい、少女の家を訪れました。すると、母親は、少女のことを「役立たず」だとか「トラブルメーカー」だと罵り、少女を妊娠させた叔父も母親にい同調したので、怒った主人公はブチ切れて、手元にあったビール瓶で叔父の頭をぶん殴りました。

その後、逃げた彼氏が、父親に伴われ、主人公のもとを訪れます。父親の主導で、彼氏は謝罪し、今後のことに対する責任を取るし、家族としても子供の未来のために援助は惜しまないと約束します。もちろん、フィリピン的にはすごくちゃんとした家で、立派な態度ではあるのですが、主人公が新体操のナショナルチームの選手であると言う視点が決定的に欠けています。主人公は、「自分は母になるつもりはない」と、この申し出を拒絶します。

これだけのことがあっても、主人公は練習することをやめません。最後のシーンは、何らかの大会に、彼女が出場しているシーンです。大会の規模が小さかったのでSEA GAMEかなと思いましたが、日本やアメリカの国旗もかかっていたので、別の国際的な大会かもしれません。そしてエンディングです。

「結局、子供はどうなったの?」という疑問もありますが、そこはそんなに重要じゃないのでしょうね。フィリピンにおける堕胎の現実と、女性がアスリートとして夢を持つことの理解されなさが、主要なテーマだったのでしょう。主人公が、自分の問題も大変だというのに、他人の問題にも巻き込まれていくのも、本作のスピード感を高めるのに役立っており、映画としても面白かったです。

「Sunshine」の監督、出演者情報

本作の監督をつとめたアントワネット・ハダオネ監督については、特集ページで、経歴と全作品を紹介していますので、そちらをご覧ください。本作で主人公を演じたMaris Racalさんは、上でも述べたように、公開当時27歳! 10代の新体操選手を演じるとは凄すぎです。芸能活動は、グループアイドルから始まり、のちにテレビドラマや映画で女優を務めるようになったとのことです。音楽活動も続けており、近年は作曲家として、自分の楽曲にも関わっているマルチな才能の持ち主です。

「Sunshine」の作品情報

オリジナルタイトル:Sunshine

公開年 2024年

監督 Antoinette Jadaone

主なキャスト Maris Racal(そして大黒柱は…)(Sosyal Climber

Elijah Canlas(ライブスクリーム 戦慄の脱出ゲーム)(ゲームボーイズ THE MOVIE ~僕らの恋のかたち~)(女と銃(The Girl and the Gun))(キー・トゥ・ザ・ハート)(About Us But Not About Us

視聴可能メディア Netflix(英語字幕のみ)

「Sunshine」のトレイラー

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