処女にこだわるというのはよくわかりませんが、幼な妻というのはやはり夢がありますね。本作品は、10年前に妻を亡くした男やもめが、再婚相手として18歳の処女と結婚することを、家族にお金を払うことでかなえるという話です。ちなみに、作中で男が払ったお金は1000万ペソです。処女にこだわるところに、若干の怖さを感じましたが、どちらかと言えば、まだ18歳と若い女性側の愚かさから、物語は悲劇へと転じていきます。ヒロインをつとめたDyessa Garciaさんは、2023年にデビューしたばかりの女優さんです。そのため、初めて見ましたが、童顔で胸も大きく日本人好みですね。人気が出そうです。

(Photo cited from IMDb)
「幼き妻 快楽の調教」のストーリー
山間部の田舎に住む家族のシーンから始まります。父は事故で足が不自由となっており、ドライバーの仕事を辞めて、タイヤ屋さんをやっていましたが、商売はうまくいっていません。母は市場で貝を売ることを生業にしていますが、稼ぎは多くありません。いつもお金がなく、首がまわらない生活をしています。娘が2人おり、長女が本作のヒロイン(アイリス)です。次女は美人では全くありません。
ある日、家の前の道で車がパンクしました。銃声かと思って拳銃を持って表に出たところ、立派な車に乗った男(ジョアキン)がパンクで困っていました。父がタイヤの修理をしている間に、ジョアキンがアイリスのシャワーシーンを見たところが、2人の出会いでした。シャワーと言いましたが、庭にブロック塀で囲った場所で、手桶で水を浴びるだけです。まだ、田舎ではこんな生活なんですね。
ジョアキンは、若いアイリスの裸を見て、ちょっと気分が上がっていたのか、気前よく修理代として3000ペソを渡しました。父親は、俺が釘をおいたのに、3000ペソ儲かったと大喜びです。ちょっとしたシーンですが、フィリピン映画って、善良な人が本当にいませんね。みんなちょっとした不正をして生きています。本作でも善良と言える人は1人もいません。
アイリスには、友達がおり、彼女は最近、男と初体験を済ましたばかりです。そして、アイリスに初体験を済ますことをおすすめしています。しかし、適当な男もおらず、今は処女を守りたいと、アイリスは答えます。
そんな日、ジョアキンがアイリスの家を訪れました。そこで、可能であれば、アイリスを妻としてもらいたいと提案します。しかし、「処女であるならば」という条件がついています。もし、妻としてもらえるならば500万ペソをお礼に払いたいと提案します。最初は、「娘を売れない」と反対していた両親ですが、額が500万ペソにあがると、思わず立ち上がってしまいました。「即答しなくて良いので、一度家を見に来て欲しい」と言われ、翌日、家族で家を訪れます。
それは大豪邸でした。ジョアキンは、10年前に妻を自殺で亡くしており、今は大豪邸にお手伝いさんも持たず、一人で暮らしています。その場で、アイリスが1000万ペソに値をあげましたが、ジョアキンが即金で半額の500万ペソを渡し、2人は結婚することとなりました。残りの500万ペソは、結婚式後に渡されることとなりました。家族は、お金を何に使おうと、すっかり浮かれています。
(ややネタバレ)しかし、結婚式を前に、アイリスが幼なじみとエッチな戯れをしたいたところ、結婚することを知った幼なじみに強引に犯されてしまいました。処女を失ったことを家族にも言えるわけもなく、そのまま結婚式を迎えてしまいました。
(ネタバレ)結婚式を終えた2人は初夜を迎えます。濃厚な絡みのあと、ジョアキンはアイリスが処女でなかったことを知り「俺を騙したな。すべてを与えたのに」と泣き崩れます。それでも、翌朝からアイリスに対して優しく接していたジョアキンですが、アイリスが「家に帰りたい」と言って怒らせます。まだ若いからしょうがないのかもしれませんが、元々自分が悪いのに、そりゃあ怒るだろうということを言ってしまいます。結局、アイリスは逃げ出そうとしたあと、納屋の中に閉じ込められる生活になってしまいました。
アイリスから連絡がなくなった家族は、いちどアイリスの元を訪れてみようということとなり、家族でジョアキンの元を訪れます。また、諸悪の根源である幼なじみの男も、密かに家族を尾行して、ジョアキンの屋敷に潜入しました。結局、家族をうまくやり過ごすことができましたが、その夜、幼馴染によって、アイリスが救出されました。しかし、馬鹿な男は、その場でセックスを始めてしまい、物音に気付いたジョアキンに射殺されました。泣きながら逃げだアイリスは、なんとか家族のもとにたどり着きます。しかし、すぐにジョアキンが追い付きました。半狂乱になったジョアキンに、娘を奪い取られた父親は、後ろから車に向けて発砲します。車は事故を起こし、ジョアキンだけが死んでしまいました。
ここからは後日談です。弁護士がやってきて、2人の結婚は正式なものだったので、アイリスが2億5000万ペソの遺産を相続することになったと知らされます。家族は再び興奮で浮かれます。
自分がジョアキンと同じ年代の男だからか、釈然としない終わり方でした。2人が死んでいますが、幼馴染は不法侵入の上に妻を犯したのだから、夫によって射殺されるのは、正当防衛になるように思います。ただ、契約不履行のうえに、夫が妻を取り返しにきたのに対して発砲して、結果ひとが死んだわけですから、罪から逃れるというのは、フィリピンでも無理だと思うのですが、その点については触れられていません。処女にこだわる男の気持ちはわかりませんが、家族が大金を受け取ったにも関わらず、自分のせいで契約を守れず、ショックを受けているジョアキンをフォローすることもなく、ただ逃げ出そうとするアイリスの態度が悲劇を生みだしたように思いました。とは言え、最後に得をしたのは、アイリスなのですが・・・。そこが、自分にとっては釈然としない感じなのでしょうね。
「幼き妻 快楽の調教」の監督、出演者情報
本作の監督をつとめたChristopher Novabosさんは、エロ映画専門の監督さんと言い切って良いでしょう。2023年に監督デビューしたばかりですので、まだ日本に紹介された作品は少ないですが、今後次々と入ってくるでしょう。
本作のヒロイン、Dyessa Garciaさんも2023年にデビューしたばかりの女優さんです。日本人好みの外見なので、色んな役を演じて、当たり役を見つけて欲しいですね。50男を演じたArnold Reyesさんは、エロ映画に出たのは初めてではないでしょうか? フィリピン映画では珍しく、正義感の強い顔立ちで、徐々に社会の悪に染まっていくという役が似合っています。若く見えますが、意外にも1965年生まれで、本作が公開された時点ですでに59歳でした。
「幼き妻 快楽の調教」の作品情報
オリジナルタイトル:Donselya
公開年 2024年
監督 Christopher Novabos
主なキャスト Dyessa Garcia
Arnold Reyes(Graceland)(Birdshot)
視聴可能メディア U-NEXT、Hulu(日本語字幕)(レンタル)