息子の学費のために腎臓を売る父の物語「Para kang papa mo」

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ベトナムに遊びで来ているので、東南アジア圏のNetflixで、日本で見れないフィリピン映画を見ています。本作は、日本で普通には見れないNetflixのフィリピン映画です。よく金のために腎臓を売るという話を聞きますが、その話を単純に映画化したのが本作です。いろんな要素を詰め込みすぎて脚本が破綻するフィリピン映画が多いなか、本作はシンプルすぎるほどシンプルな物語です。もう少しくらいは寄り道してもいいんじゃないかと思いましたが。なんだかんだ言って、最後にじんわり泣ける良い作品でした。タイトルの「Para kang papa mo」は、「あなたは父に似ている」という意味だそうです。後半、息子が「自分が一番うれしいのは、あなたは父に似ている」と言われたときだ、というセリフから来たものだと思います。父親冥利につきる言葉ですね。

(Photo cited from IMDb)

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「Para kang papa mo」のストーリー

地域の小規模なダンスコンテストのために、それぞれがウォーミングアップしているシーンから始まります。中年おばさんのダンスチームは、仮面をつけて踊るパフォーマンスです。いよいと、彼らの出番がきて、ダンスを始めたところ、なぜか警察隊が突入してきます。みんな散り散りに逃げ、1人が警察に捕まりました。それが主人公(アントン)です。

その後、刑務所で過ごすアントンと、おばさんを中心に馬鹿騒ぎするシーンが描かれたのち、いよいよアントンが出所します。この時点でわかりましたが、アントンの容疑は、麻薬の売人だったそうです。彼は冤罪だと刑務官に言って出所しました。

出所して我が家に帰ったところ、息子(ハーリー)が娘になっていました。困惑するアントンですが、ハーリーを受け入れました。そして、かつての遊び仲間とも再会し、喜びを分かち合います。その中で、それぞれの子供の進路の話になります。ハーリーは成績優秀者ですが、父を気遣って進学しないと言っています。仲間たちに聞いたところ、彼らは自分の腎臓を売って、子供の学費にしたといいます。刑務所にいたため父親らしいことをしたいアントンは、「おすすめしない」という仲間を説得して、腎臓を売る病院を紹介してもらいました。アントンが手に入れた金額は、直接言及されませんでしたが、1000ペソ札の束が2つ手渡されたので、20万ペソではないでしょうか。そんなもんかなと思いますね。もちろん、腎臓を撃ったなど、ハーリーに語ることはありません。

進学することになったハーリーは、高校の卒業式で、学年代表者としてスピーチをすることになりました。しかし、スピーチを始めた矢先に、倒れてしまいます。病院で検査の結果、ハーリーは致命的な腎臓病があることがわかります。医師は「家族の腎臓を移植すれば、大丈夫だ」と説明し、一同は困惑します。

結局、おばさん(ハーリーの叔母さんだった)の腎臓を提供することになりました。しかし、理由はよくわからないのですが、それは理想的な方法ではないようで、おばさんは教会で、神にいのり、泣き叫びます。また、おばさんの友達が、お金の足しにといって、拳銃を手渡しました。「こんなもの売っても幾らにもならない」と断ろうとしたおばさんですが、拳銃を受け取り、呆然としながらジプニーに乗ると、強盗だと思われ、金目のものをすべて渡されました。

また、絶望する父親は、仲間に支援をもとめます。というのも、警察が突入してきたときに、間違って仲間の荷物をもって逃げたのですが、その中に麻薬が入っていたため、麻薬の売人として逮捕されてしまったのです。仲間は、泣きながらアントンに謝罪します。

ハーリーの周囲の大人たちは、あらゆる手を取ってハーリーを助けようと奔走していたのですが、ハーリーは、自分の父の腎臓が適合しなかったという話に疑問を持ち、医師から真実を聞き出しました。

(ネタバレ)結局、何とか金を集めて、自分が売った腎臓(幸いにもまだ使われていなかった)を買い戻そうなどと計画し、医師に相談にいったところ、ハーリーは亡くなっていました。医師から、アントンへのビデオメッセージが手渡されます。

ビデオの中で、ハーリーから父への感謝の言葉が語られ、自分の人生のピークは、成績優秀者に選ばれたことではなく、あなたの子供として生まれたことだと語ります。自分が進学するという夢はかなえられなかったが、父にとっても進学は夢だったので、自分の代わりに大学に通って欲しいと語られていました。

最後のシーンは、緊張した面持ちでアントンが大学のキャンパスに踏み入れるシーンです。アントンは、女の子趣味のカバンを携えています。そして、エンディングです。

最後に、父が代わりに大学生になるというラストは良かったですね。私は、父やもう1つの腎臓も売ってしまい、命と交換に息子に大学に行かせるのかと思いましたが、さすがにフィリピンでもそんなことはできないようです。

「Para kang papa mo」の監督、出演者情報

本作の監督を務めたDarryl Yapさんは、中堅の映画監督さんです。映画監督作品だけでも15本あるのですが、私は見るのが初めてです。本作でもゲイの息子が登場しましたが、監督もゲイであること自らが子供時代に性的被害にあっていたことも告白しています。主役のお父さんを演じたMark Anthony Fernandezさんは、最近エロ系映画作品でよく見かける俳優さんです。彼は暴行事件や、薬物依存のため、しばしば年単位の休養をしますが、しぶとく芸能界に残っている俳優さんです。

「Para kang papa mo」の作品情報

オリジナルタイトル:Para kang papa mo

公開年 2023年

監督 Darryl Yap

主なキャスト Mark Anthony Fernandez(ターミナル 人妻の情事)(インモラル 復讐の餌食)(覗かれた人妻 恍惚のエロス)(シェイム-裸の復讐-

Nikko Natividad

Ruby Ruiz

視聴可能メディア Netflix(東南アジア)(英語字幕)

「Para kang papa mo」のトレイラー

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