フィリピン映画の中で警官がでてきたら、必ず汚職にまみれていて、正しい人を不当に逮捕したり、賄賂を受け取って悪人を見逃したりとろくでもないやつらです。私もたくさんフィリピン映画を見てきましたが、悪くない警官というものを見たことがないように思います。そのろくでなしの代表の警官の中でも、本作の警官は最も胸くそな悪役だったと思います。オリジナルタイトルは「Bugaw」。「ポン引き」という意味らしいです。これは衝撃のラストシーンから来たものでしょうね。途中で嫌になる映画ですが、途中まで見たなら、最後のシーンを拝むために頑張りましょう。
ストーリー
主人公一家は、なんと最初から売春で食べています。一番年上の姉が身体を売り、それを父親が管理しています。とは言え、酷い父親と虐げられた娘という関係ではなく、暖かい家庭が描かれます。ところが、姉がお客さんに暴力を振るわれたときに、父親が助けに入ったところ、うっかり殺されてしまいます。しかし、殺した客は、悪徳警官とつながりがあり、むしろ被害者の家族が警官から脅されます。また、父が死んだことで発覚するのですが、姉が売春して得たお金の大半は、その悪徳警官に巻き上げられていたのです。しかも、その警官はロリコンで、姉の年齢が22歳だと聞くと「もう古いから引退しろ」と言って彼女の売春を支持しない態度をとります。そのため、弟が売春業を頑張るのですが、その行為を悪徳警官が違法だと言って逮捕。また、警官が若い女を探して下校中の女子高生を誘拐。2人を留置所にぶち込み、新しい若い女を使って売春業を再開しようとします。
中盤ずっと酷いシーンが続いて、この警官に天罰が下ることだけを期待して最後まで見ました。まあ、バッドエンドではないので安心して見てください。しかし、それでいいのか?という驚きのラストではあります。
監督、出演者情報
監督のYam Laranasは、あんまり監督業はやってない人で、どちらかというと脚本を多く手掛けている人です。脚本家としては「アダン 禁断の果実」などを書いています。
今回ひどい目にあった女優の2人、Alexa OcampoとAtaska Mercadoは、どこか暗い雰囲気で、あまり日本人には好まれないタイプなんじゃないでしょうか。フィリピンでもそんなに人気がないようで、出演作は多くないですね。出ていてもちょい役中心です。ただ、S気質の人にはそそるタイプなのかもしれません。自分にはあまりよくわからないですが。
作品情報
オリジナルタイトル:Bugaw
公開年 2023年
監督 Yam Laranas
主なキャスト Alexa Ocampo
Ataska Mercado
Jay Manalo
視聴可能メディア U-NEXT、Hulu、ABEMA TV、Lemino(見放題)(日本語字幕あり)
DMM TV、Rakuten TV(レンタル)