2025年マニラ映画祭(Metro Manila Film Festival)で上映された8作品を紹介

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フィリピンでは、毎年クリスマスの後から年明けにかけて、国内の有望作品を集めたマニラ映画祭(Metro Manila Film Festival)を行っています。これが非常に歴史のあるイベントで、2025年で第51回目でした。日本以外のアジアでやっている一番歴史ある映画祭じゃないでしょうか? 今年は、マニラまで実際にいき、上映作品8本をすべて見てきましたので、まとめのページを作りました。また、この映画祭では始まって3日目に受賞作が発表されます。そして、栄誉あるグランプリに選ばれたのが「I’m +Perfect」、2位が「Manila’s Finest」、3位が「Call Me Mother」と「Unmarry」の2本が選ばれました。私がフィリピン人に聞いた限りでは、観客に最も人気があった作品は、「Call Me Mother」であったと聞いています。それでは、順番に紹介していきます。

(Photo cited from LionhearTV)

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1 I’mPerfect

本作は、2025年のMetro Manila Film Festivalでグランプリに選ばれた作品です。内容は、ダウン症で軽度の知的障害がある男女が出会ったときに、ひとめぼれして、結婚までを口にするようになるのですが、周囲は彼らを子供扱い、あるいは障碍者扱いしています。やがて、2人は駆け落ちまでするという事態に至ります。この事件を通して、家族は本人たちを信頼していなかったことを自覚するというお話です。本作は、東京国際映画祭で上映されることが多い、Sigrid Andrea Bernardo監督の作品なので、その点でも日本人には親しみが持てる作品ではないかと思います。

2 Manila’s Finest

本作は、2025年のMetro Manila Film Festivalで2位に選ばれた作品です。50年前のマニラを舞台に、首都警察と地方警察の派閥争いが勃発。当初、正義感に燃えていた警察官が、ひとりまたひとりと、権力の前に屈していくという非常に渋い作品です。フィリピン映画では、常に悪役として描かれる警察官ですが、かつては、本当に汚職にまみれていなかったんですかね? そう考えると歴史的にも非常に興味深い作品だなと思いました。監督は、ミカイル・レッドさんのお父さん、Raymond Redさんです。監督自身も東京国際映画祭で作品が上映されたことがありますし、息子は常連ですから、日本人にも馴染みがある監督さんですね。これは、2026年の東京国際映画祭に来る可能性が結構高いんじゃないかと思っています。

3 Call Me Mother

本作は、2025年のMetro Manila Film Festivalで3位に選ばれた作品です。昨年の「And the Breadwinner Is…」でタッグを組んだジュン・ラナ監督と、フィリピンで最も有名な俳優であるヴァイス・ガンダさんの2度目のタッグ作品です。これが非常によくて、ヴァイス・ガンダさんの映画としては、歴代最高に良いんじゃないかと、私は思っています。フィリピン国民からの評判が最も良かった映画です。内容としては、育ての親か産みの親かという古典的な対立を扱っていますが、育ての親をゲイタレントであるヴァイス・ガンダさんが演じたことでコメディが成立し、後半の涙涙の展開へと繋がっていきます。大阪アジアン映画祭に、ヴァイス・ガンダさんの映画はよく呼ばれるイメージなので、大阪で見られる可能性が高いと思います。

4 Unmarry

本作は、2025年のMetro Manila Film Festivalで、「Call Me Mother」と並んで3位に選ばれた作品です。本作の見どころは、フィリピン特有の離婚制度「アナルメント」をコメディ作品に落とし込んだところです。テーマは面白く、演出も良いのですが、日本でいうところの離婚調停中の男と女が、恋愛関係になるなんてあるか?と思ってしまいました。とりあえず、ラブロマンスは入れておけば観客が喜ぶだろうという監督の意図に関心できなかったです。離婚調停はそんなに甘くないよと言いたいですね。恋愛映画を多数収録するNetflixには、入ってきそうに思います。

5 Bar Boys: After School

本作もフィリピンでは人気があった作品です。2017年に公開された「Bar Boys」の続編でした。タイトルの意味は、「Bar Exam(司法試験)」から来ており、前作では司法試験にいどむ3人の法学生が主役でした。そして、本作はそれから約10年経って、それぞれが弁護士として歩んできた道が変わってきており、いわゆる中年クライシスに陥ります。それでも、彼らが交流することで、自分が弁護士として何を大切にしているのかを再確認します。大ヒット映画の続編なので、本作が日本に入ってくることはないでしょう。

6 Shake, Rattle & Roll: Evil Origins

本作は、1984年に始まったホラー映画のシリーズ作品です。本作が17本目の作品になります。私は本シリーズを初めて見たので、全てなのかわかりませんが、3本のオムニバス作品でした。ホラー映画はアイデア勝負なところがあり、長くしてもただ脅かすシーンが増えるだけですから、1本が短いと見やすいですね。このシリーズの最新作はNetflixに入るようなので、今年中に本作もNetflixに収録されると思います。

7 ReKonek

本作は、急にインターネットが繋がらなくなった世界を描く群像劇です。6組くらいの人々が、ネットが繋がらないことで、より深く関わるようになり、人間関係を再構築するという物語です。フィリピン映画では良くありますが、日本にはあまりない作風で、それぞれ違う6組の物語をバラバラに描き、最後に少しずつ関わらせていくという構造になっています。大量の登場人物が出てきては、次のシーンに移っていくので、フィリピン映画を見慣れていない人には、誰が誰やらわからなくなってしまうと思います。内容的にはそんなに難しくないのですが、俳優の顔を知っていないとついていくのが難しく、フィリピン映画上級者向けの作品だと思います。

8 Love You So Bad

本作は、フィリピン人の大好きなラブロマンスです。完全に若い女性向け映画で、私にとって最も苦手なジャンルです。とは言え、昔のフィリピンのベタベタなラブロマンス映画とは異なり、若い女性の内面に、わかりやすく焦点を当てて描いているので凡作ではありません。「若い女の子が何をかんがえているのかわからん!」という人にお勧めです。主役の女の子には、非常に魅力があります。

まとめ

年末年始にフィリピンに行く方は、けっこう多いのではないかと思います。その時に、ちょっとマニラ映画祭のことを気にかけてみるというのは面白いのではないでしょうか? きっとフィリピン人と話も盛り上がると思います。実際、私もオンライン英会話で、マニラ映画祭で見た映画について、フィリピン人と語り合っています。

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