本作は、元セクシー女優の小澤マリアさんが出演している、フィリピンで謎の侍映画です。オリジナルタイトルのNilalangは、生き物の意味です、本作の敵、悪霊を指しているのでしょうか。本作の昔の日本語タイトルは「存在」でしたが、それじゃあ、このトンデモ感が伝わらないので、現在の邦題が付けられたのでしょうね。
ストーリー
ネタバレを気にするような映画ではないと思うので遠慮なく紹介します。まず、マニラでの事件が始まる前に女性ばかりを狙った連続殺人が発生します。結局それは、怨霊によるものだということが判明し、その時にフィリピンから日本に派遣された刑事により、悪霊が憑依した人物が射殺され、事件は解決します。その2年後に、マニラで同じような事件が発生。その痕跡から日本の事件との関係が推察されます。そして同じように、女性ばかりが狙われる連続殺人事件となります。そこで、警察は日本の事件との関連を調べ、当時の日本の事件の関係者のヤクザが現在マニラに住んでいることを突き止めます。その関係者というのが小澤マリア演じるミユキという女性です。警察と彼女が協力して悪霊に立ち向かうことになります。
ストーリーだけを読むと、それなりにまともに見えるかもしれませんが、これがトンデモ映画で、まず最初の日本のシーン。鎧を着た外国人が、刀を構えながらたどたどしい日本語で、セリフを言います。何を言っているのかわからないのですが、日本語字幕があるので何を喋っているかはわかります。何が言いたいのかはわかりませんが・・・。劇中、日本語の会話はたくさんあるのですが、みんな全然喋れていない日本語です。唯一の日本人である小澤さんもびっくりするくらい棒読みで、まるで外国人が喋っているようです。みんなの変な日本語が感染したのでしょうか?ただ、セリフは下手ですが、アクションはすごく頑張っていて、普通にアクション女優のようでした。なんだか、突っ込みまちなのか、真剣にやっているのかわからないシーンが続きます。例えば、知り合いが悪霊に殺された刑事は、車の中で酒を飲み、そのあと銃を乱射して悲しみを表現します。また、悪霊を封じ込めるための宝具を手に入れるために向かう寺の名前が「ヤクザ寺」だったりします。
しかし、総じてエンタメ性は高く、なんかいいものを見たという気がしました。ちなみに、皆さんが期待しているようなセクシーシーンはありませんでした。
出演者情報
主演の小沢マリアさんは、2010年に大人のビデオを引退して、中国や東南アジアに進出していたようですね。彼女はカナダ人と日本人のハーフのようですから、芸能界に西洋人とのハーフが多いフィリピンではかなり人気を博したようです。出演時は、28歳くらいの計算になります。そんなに早く海外に進出したんですね。現在も、フィリピンを拠点にラウンジや飲食店を経営しているようです。それを知っていれば、マニラに住んでいたとき、日本式居酒屋の人に聞いてみればよかったですね。外国で同じ飲食店経営者ならば多少面識はあるでしょうから。今度行くときには、どんな感じの人なのか聞いてみたいと思います。
作品情報
オリジナルタイトル:Nilalang
公開年 2015年
監督 Pedring Lopez
主なキャスト Cesar Montano
小澤マリア
Meg Imperial
視聴可能メディア U-NEXT, DMM TV(見放題)(日本語字幕)
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