Rakuten TVのみで視聴できるフィリピン映画「パラサイティック/モーテル・アカシア」

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Rakuten TVには、フィリピン映画はほとんどないと思っていたのですが、案外あることがわかってきました。他のサイトと同じように、Rakuten TVでもフィリピン映画だけを検索する方法がないので、はっきりはしないのですが、Filmarksというサイトを使って数えたあと、関連動画をたどって追加したところ、現在34本のフィリピン映画が収録されていました。これは、Amazon Prime Videoに収録されているフィリピン映画とほぼ同数です。そのうち、セクシー系が16本です。Rakuten TVは、他の主要な動画配信サイトと違って、月間基本料金というものがなく、1本ずつレンタル料金を払うシステムです。なので、フィリピン映画まで見ようというマニアな方は、たくさん映画を見るでしょうから、お高くついてしまうのかなと思います。ですので、他の主要な動画配信サイトに収録されていない映画のみを、Rakuten TVで見るのが正しい使い方だと思います。その点では、本作「パラサイティック」だけが、Rakuten TVで独占的に見ることができるフィリピン映画です。監督は、マレーシア人ですが、フィリピンで活動しているそうです。

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「パラサイティック/モーテル・アカシア」のストーリー

本作の舞台が、いったいどこなのかは作中で言及されていませんが、冬に雪がたくさん降る国、そして国境が地続きの国であることがわかります。不法な移民がわざわざリスクを冒して、越えなければいけない北国の国境というのが、ヨーロッパや北米で思いつかないので、架空の地という理解で良さそうです。その国境付近に、不法移民の越境を助ける収容所(モーテル・アカシア)があるのですが、実際は、そこで飼われている怪物の餌にされています。そんなことを知らない、フィリピン人の男が(JC)、父の仕事を手伝うために、この地にやってきたことから物語は始まります。

何も知らないJCは、父の言われるがまま、不法移民を建物に案内します。そして、案内した部屋で男をベッドに横たわらせると、ベッドに潜むなぞのベタベタする生き物に、男は食われてしまいました。それが、彼の仕事になります。父はJCに、女は部屋に入れてはいけないと厳しく命じます。

父親がJCに仕事を託して留守にすると、中年女性のフィリピン人(アンジェリア)がやってきます。JCは、彼女を巻き込んではならないと、必死で追い払おうとするのですが、彼女は父の協力者でした。彼女は、この収容所に人を連れてくることで金を稼いでいるのでした。連れてきた人たちを収容所に案内するのですが、JCは何も知りませんし、アンジェリアもそんなにはわかっていないようです。JCはこれ以上被害者を出さないように、穏便に帰そうとするのですが、すでに金を払った人々は納得しません。結局は、勝手に収容所内を散策し、1組のカップルが怪物が住まう部屋に入ってしまいます。そして、男は食われてしまいました。女は無事でした。女を食うと怪物が死ぬ、といった展開を予想していたのですが、そういうことではありませんでした。そもそも、まだ中盤の序盤です。怪物が死ぬわけありませんね。

このシーンの少し前に、父親とJCが口論になるシーンがありました。父親は「俺の言うとおりにしろ」の一点張りで、「俺がここの神だ」とまで言います。神というより、怪物に使われているだけのように見えましたが・・・。その後、父親が運転していた車が、雪道の中をスリップし、車が雪壁に衝突。JCが去ったあとですが、父親から木の枝が生えてきて、木に取り込まれるシーンがありました。

その後、収容所に連れてこられた男は、1人また1人と怪物に食われていきます。特定の部屋のベッドの上にいかなくても、怪物は壁の中を移動できるようでした。だったら、ベッドの部屋に入れないよう、努力していたJCの行動は全く無意味でしたね。やがて、生き残った女の腹が膨れてきます。パニックになる女。「私のお腹を開いて!」と叫ぶ女は、自分でナイフを取り上げ腹を掻っ捌きました。そこからは、怪物の幼獣が出てきます。しばらくは、逃げ回っていた幼獣を、無事に確保して、火にくべて始末しようとすると、アンジェリアが「やめて!」とJCを止めようとします。なぜ?止めてなのか? と思いつつも、JCは幼獣を火の中に入れて処分します。

(ネタバレ注意)人間同士で内紛もあり、結局生き残ったのは、JC、アンジェリア、幼獣を出産した女だけになりました。3人は収容所に火を放ち、車で脱出しようとします。しかし、突然アンジェリアのお腹が膨れはじめます。驚いた彼女は、車を飛び出し、森の中に逃げていきます。追うJC。そのあいだに、幼獣を出産した女は2人をおいて車を走らせ、ひとり逃げてしまいました。JCは、アンジェリアに、幼獣を取り出さないと死んでしまう、と言って助けようとしますが、すでに彼女は幼獣を出産していました。アンジェリアは、JCが幼獣を火に入れて殺そうとしたときに、お腹がうずいたことを告白しました。JCは幼獣を殺そうとするのですが、なぜかナイフを落とし、幼獣を殺すことを放棄します。アンジェリアは、すでに木になっていました。逃げた女も、枝が生え始めるシーンがあったので木になったものと思われます。JCは森の中で絶望のあまり立ちすくみます。そしてエンディングです。

結局なんだったのか、よくわからないストーリーでした。女にだけにしか寄生できないように見えて、父親は寄生されていましたし、アンジェリアはいつ寄生されたのかが不明です。ずいぶん前に寄生されても、幼獣が発育するには時間がかかることがあるのでしょうか? 父親がすでに幼獣に寄生されており、怪物に意識を支配されていたとするなら、なぜ女を部屋に入れるなといったのでしょうか? そもそも収容所全体が、怪物になっており、「女を入れるな」と言われた部屋はぜんぜん関係ありませんでした。いろいろ辻褄があわないところが多いですが、ホラー作品ですから、そんなことを言うのも野暮というものでしょう。

本作のネタになったのは、フィリピンの伝統的な怪物、カプレであろうと言われています。カプレは、収容所の名前でもあるアカシアにまつわる怪物だそうです。伝統的には、カプレはアカシヤの木自体ではなく、木の陰に隠れている巨人で、夜に遊んでいる子供たちを迷わせて、家に帰れなくすると言われています。もし、迷子になったら、服を裏表に着ると脱出できるとのことです。このシャツを裏表にする話は、英語の先生からも聞いたことがあります。自分がうっかりシャツを裏表に着ていた話をすると、教えてもらえました。なので、迷子と服を裏表に着る話は、カプレに迷わされたときに限ったことではなさそうです。

「パラサイティック/モーテル・アカシア」の監督、出演者情報

監督のBradley Liewさんは、フィリピンで活動するマレーシア人です。どちらかと言えば、プロデューサーや脚本家としての活躍の方が多い人です。監督としてはテレビドラマの方が多く、長編映画で監督を務めたのは、本作の他にもう1本、Singing in Graveyardsだけのようです。主役のJCを演じたのは、JC Santosです。自分の名前が役名となっています。彼は、フィリピン映画界きってのイケメン俳優で、多くの恋愛映画に出演しています。

「パラサイティック/モーテル・アカシア」の作品情報

オリジナルタイトル:Motel Acacia

公開年 2019年

監督 Bradley Liew

主なキャスト JC Santos(Missed Connections:あなたを探して)(アルター・ミー: 心に耳を傾けて

Agot Isidro

Jan Bijvoet

視聴可能メディア Rakuten TV独占タイトル (レンタル)(日本語字幕)

「パラサイティック/モーテル・アカシア」のトレイラー

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