フィリピンの美しい観光地をまわる「The Amazing Journey of the Letters」

スポンサーリンク

映画の1つジャンルとして、主人公が何かの喪失(失恋とか、親しい人の死とか)から立ち直れないときに、何かのきっかけで旅に導かれ、旅での経験が主人公を癒し、主人公が前に向きに生きていくことを決意するというジャンルの映画があります。本作は、まさにそういうジャンルの映画です。私は、この手の映画が好きな方です。というのは、様々なところへの旅を経験した気がしますし、その経験で何か変わった自分を感じるのも好きです。本作では、長く付き合った婚約者とお別れした女性が、なぜか自分の元に届く手書きの絵葉書に描かれた土地をまわり、その差出人に会うことを目指すという物語です。彼女の人生に関わる人が、何かの意図をもって葉書を送っているのだろうと、登場人物の誰もが思っていましたが、意外な差出人と出会うことになります。

(Photo cited from Plex)

スポンサーリンク

「The Amazing Journey of the Letters」のストーリー

主人公のシエロは、11年付き合った婚約者と別れたばかりで、仕事もレイオフになったことから、元婚約者と買った小さなアパートに引っ越してきました。そこで、隣人(ポール)からたくさんの手描きの絵葉書が手渡されます。というのは、彼女の家の住所に定期的に届く絵葉書を、住人が誰だかわからなかったので、隣人のポールが代わりに受け取っていたのです。その絵葉書の差出人としては、ただMとだけ書いてありました。彼女の元婚約者はマークだったので、彼かもしれないとシエロは思います。また、ポールは少ない接点でしたが、シエロに恋をしました。

ある日、マークから、直接会って話をしたいというメッセージが届きました。元々別れる理由となったのは、マークがアメリカに一緒に来て欲しいという願いを、アメリカに行きたくないからと断ったからでした。マークに会ってどう返事をすれば良いのかわからず、心の準備ができていないと感じたシエロは、絵葉書に描かれた場所をまわる旅をすることにしました。そして、自分の滞在先を知らせるので、新しい絵葉書が届いたら、自分の居場所に送るようにとポールにことづけます。また、自分の旅の印象をポールに送るという文通がはじまります。

最初に行ったのはPagudpudという場所でした。後で調べましたが、ルソン島の北端に位置します。とても普通に行けるような場所ではないですね。美しい海が印象的な場所でした。その後、Zamboanga、Siquijor、Mogpogなど、普通の観光では行かないような僻地を次々と訪れます。いずれも素晴らしく美しい風景、人々の素朴な暮らしぶりが印象的でした。その中で、たしかMogpogだったと思いますが、シエロに積極的にアプローチしてきたイケメン男性がおりました。最初はつれなく退けるのですが、その地の唯一の宿が彼の家だったことから、結局、仲良くなり、身体の関係にまでなりました。彼の名前もMから始まるマヌエルでした。このMというのは、マヌエルなのか? Mではないけど文通相手のポールと親密になる物語なのか? 元婚約者のマークとヨリを戻す物語なのか? と思いながら見ていると大変なことが起こりました。

(そろそろネタバレあり)というのは、マヌエルと親密な時間を過ごしているうちに、マークがやってくる日を忘れてしまっていたのです。当日になって思い出したシエロは、慌ててマヌエルの元を飛び出し、アパートを目指しますが、当然間に合いません。途中であきらめたシエロは、マークから電話を取ることもありませんでした。

その後、主人公が出て来なくなり、田舎に住んでいる少女(ソル)の物語がはじまります。紛らわしいことに、ソルがシエロと良く似ていて、シエロの若いころの記憶なのかなと思わせます。やがて、ソルは、家で見つけたたくさんの手描きの絵葉書を発見し、いなくなった父親の元に、この絵葉書を定期的に送り続けることを思いつきます。ソルにとっては、素晴らしい思い付きだったのですが、1通も返事がきません。ショックを受けているソルに対して友達が尋ねます。「誰から届いたのかわからないんじゃないか? 差出人の住所を書いたら?」と。自分の馬鹿さに気づいたソルは、残りの絵葉書を海に投げ、失意のもとに自宅に帰るところで、シエロが絵葉書をもって訪れてきます。そして、ソルとその母(ママ)との会話を通じて、絵葉書はママが描いたものであったこと、シエロが父親に向けて、その葉書を勝手に送っていたこと、まったくシエロとは関係ない話であったことを知ります。しかし、シエロの顔は明るく、未来に向けて力強く歩みだす意思を感じるものでした。

結局、シエロに巻き込まれた男たち(ポール、マヌエル、マーク)は何だったの? とは思いますが、それが旅、それが人生ですよね。彼らにとっては申し訳ありませんが、私にとっては、十分に説得力のあるラストでした。完全に女性向けの映画だと思います。

「The Amazing Journey of the Letters」の監督、出演者情報

監督のIce Idananさんは、若い女性の監督です。本作が彼女にとって初めての監督を務めた長編映画のようです。その後は、テレビドラマや長編映画でラブストーリーを作っているようです。そう思うと、最初の作品が、本作というのはなかなか渋いですね。主役のシエロを演じたのは、こういうひねくれた女性を演じるのが得意なAlessandra De Rossiさん。この人、いつも映画の中で不貞腐れた表情をしています。こういう芸風なのでしょう。シエロをすぐに堕としたイケメン男性マヌエルを務めたのは、JC Santosさん。相変わらずのモテ男ぶりでした。

「The Amazing Journey of the Letters」の作品情報

オリジナルタイトル:Sakaling hindi makarating

公開年 2016年

監督 Ice Idanan

主なキャスト Alessandra De Rossi(What If?)(キタキタ)(僕のアマンダ

JC Santos(Missed Connections:あなたを探して)(アルター・ミー: 心に耳を傾けて)(パラサイティック/モーテル・アカシア)(Here and There

Pepe Herrera

視聴可能メディア Netflix(英語字幕のみ)

「The Amazing Journey of the Letters」のトレイラー

タイトルとURLをコピーしました