私はフィリピン映画のブログを運営しているので、せめてNetflixに収録されているフィリピン映画は全部見ておこうというモチベーションで見ていますが、好きなように映画を選んで見るならば、本映画は自分から見ることはないジャンルの映画です。いわゆる若者の何にもなれないうっぷんが、奔放な性生活や、無責任な行動としてあらわれるのを見守るタイプの映画です。若い人が、どこで誰と無責任な性関係を持とうとかまわないのですが、正直興味が持てず最後まで見るのが辛い映画でした。ただ、いくつか驚くべき発見もありました。Netflixではセクシー系映画はないと思っていましたが、それは本当でもあり、間違ってもいることを知りました。確かにNetflixではVIVA Filmsのエロ系映画は収録されていませんが、本作では普通にセックスシーンがたくさん描かれています。しかも、U-NEXTやHuluでもぼかしが入るというのに、本作ではぼかしが入っていません。男に関しては性器までちらっと見えるくらいです。Netflixはどういう基準なのかなと思いました。たぶん、本作のような英語字幕しかつけてない作品は、日本での公開をしていない体になっていると思いますので、日本の審査基準も考慮していなさそうです。そんなことを考えると、あながち無駄な時間ではありませんでした。

(Photo cited from IMDb)
「A Girl and a Guy」のストーリー
最初から2組のカップルが不穏な雰囲気です。まずは男側から見ると、気の強そうな美女と高そうなレストランでデートしています。男(ラフ)は、こんな高いところではなく、もっとカジュアルな店で食べようと提案しますが、彼女はより不機嫌になります。どんどん彼女の不機嫌がエスカレートし、いかに男が甲斐性がないかをわめきたられ、最後には男をテーブルナイフで刺して出ていきました。
女(フィオナ)の方は彼氏とのベッドシーンから始まります。ひとしきりやることをやったあと、もっといちゃつこうとする女に彼氏は激怒。彼女をさんざん殴って出ていきます。その後2人は警察署で少しだけ言葉を交わすことがありました。
その後、ラフの方は、元々仕事ができる方ではなかったようですが、さらに仕事ができない人間になります。不貞腐れた態度を女性上司に注意されたときに、うまく取り入って、彼女のセフレになりました。2人の性欲は爆発的で至る所でセックスします。やがて、ラフは若い女性インターンを指導することになりました。特に指導するシーンなどはなく、ひたすら上司とセックスしていただけでしたが、彼女のお別れ会のときに、彼女が泥酔します。ラフが送っていくことになったのですが、キスをして絡みついてくるので、思わずセックスしてしまいました。すると翌日、彼女が泣きながら出社してきてレイプされたと訴えます。女上司に詰問され、ブチ切れるラフでしたが、刑務所行きは逃れましたが、仕事はクビになりました。職場の飲み会はホント怖いですね・・・。
フィオナはどうなったかと言えば、気分転換にビーチリゾートにでかけて、そこで性欲を大解放したのち、仕事に復帰します。彼女は映画業界で働きたいと思っており、現在は雑用をしています。フィオナの方は真面目に仕事をしていました。そして、社内である程度認められ、正規のポジションにつくことができます。ところが、元彼が映画の賞を受賞し、すっかり落ち込んでしまいます。
そんな時に、ラフとフィオナは飲み会で会いました。すっかりしょげていた2人は、何となく気があい、連絡先を交換します。オンラインで、自分たちのダメさ、無力さなどを共有していた2人は、そろそろ会いましょうかということになるのですが、そこでロックダウンが始まり、2人は会うことができませんでした。このまま2人の恋の物語になるのかなと思っていましたが、そうはいきません。
ラフは、もともとやりたかったコミックアーチストを目指して、少しずつ絵を描きため、編集者に持ち込みます。その編集者が大学の同級生だったこともあり、2人はうちとけます。そして、彼女がビーガンだから彼氏ができないとか、結婚するまでセックスはしないという話を聞いているうちに、なぜかラフは彼女にプロポーズみたいなことをしてしまい。2人は結婚前提のカップルとなってしまいます。
フィオナの方は、ロックダウンのときに居候していたおじさんと、関係をもってしまい、娘にまで紹介され、若くして継母になるルートに乗せられてしまいました。まあ、おじさんはお金持ちですし、それでいいかなと、フィオナは流されています。
(ネタバレ)お互いに結婚ということになり、2人はついに一緒に食事をすることになりました。お互いに互いの結婚を祝福するのですが、ラフが「自分にはまだ準備ができていない」と、結婚をキャンセルするというのです。そこで、あろうことか「君と付き合いたい」と言ってしまい、フィオナを激怒させます。怒ったフィオナはその場を去り、家に帰ります。そして、婚約者と話しているうちに、自分も結婚を延期して、自分の映画を撮ってみたいと提案します。しかし、具体的な計画もないため、婚約者に論破されます。むかついているフィオナを見て、なだめようとする婚約者ですが、いきなり拳銃を取り出したフィオナに射殺されてしまいました。荷物をまとめて外に出た時、ちょうどラフも婚約者から逃げ出すところでした。フィオナは、「私もマニラまでヒッチハイクさせて」と言って、2人は車で走り去りました。そしてエンドロールです。
最後の射殺のシーンは、雰囲気で描いただけでしょうから、差し引いで考えるとしても、何にもなれない若者の苦しさ、無責任さを描いたドラマだったと思います。個人的には、もう少しロックダウンの期間に内省を深めて、良いほうに変わってくれればなと思いましたが、2人とも何も変わっていませんでした。それが若さ、それが人というものなのでしょうね。
「A Girl and a Guy」の監督、出演者情報
本作の監督を務めたErik Mattiさんは、意外にもアクション映画で名を残している監督(おっさん)です。「バイバスト」「牢獄処刑人」「バトル・オブ・モンスターズ」などを撮った人です。本作が公開された年に50歳。なぜ、その年に、このテーマで映画を撮ることになったのでしょうか? こういうテーマで、若い監督さん、特に女性監督さんに撮らせることには、意味はあるとは思いますが、なぜアクション映画のベテラン監督さんに?と思います。 エロ系映画の女優さんよりもたくさんセックスシーンを演じたAlexa Miroさんは、あまり出演作が多くないのでよくわからないのですが、セクシー系女優さんではなさそうです。あまりヒットしていない普通の映画か、テレビのちょい役にでている女優さんです。魅力的ではあったので、他の作品で見たいですね。ラフを演じたのは、Rob Gomezさん。ちょっと顔がいいだけで何もできない男がぴったりでした。彼はテレビドラマ出演がメインのようです。やはり顔だけ男を演じているかは不明です。
「A Girl and a Guy」の作品情報
オリジナルタイトル:A Girl and a Guy
公開年 2021年
監督 Erik Matti(バイバスト)
主なキャスト Alexa Miro
Rob Gomez
視聴可能メディア Netflix(英語字幕のみ)