本作は、フィリピンを代表する俳優の1人、Coco Martinさんが、自らメガホンをとって監督した作品です。彼が監督した映画は、3本あり、本作は2本目です。3本目は、ダメダメなラブストーリーでしたが、本作はアクションとコメディが中心なので、楽しみやすく、特にアクションシーンは良くできています。しかし、コメディは、2019年にもなって女装ネタというお寒いものでした。変なコメディ・パートをなくして、純粋なアクション映画を撮れば、ジャッキー・チェンみたいになれる可能性を感じました。オリジナルタイトルの「3pol Trobol Huli Ka Balbon」は、かなり崩したタガログ語のようで、意味は「3つのトラブル。君はひげを生やした」みたいな意味だと思われます。ひげを生やしたとは、作中でヒロインが男のフリをするシーンを指しているものと思われます。ヒロインを演じた美人女優、Jennylyn Mercadoさんにひげをはやさせたことが、ギャグになっているのでしょう。下のポスターでは、監督の名前としてRodel Naciancenoの名前がありますが、それはCoco Martinさんの本名です。監督の名前には、本名を使っています。

(Photo cited from IMDb)
「3pol Trobol Huli Ka Balbon」のストーリー
警官隊がトラックの積み荷を調べ、違法に取引された武器を見つけるシーンから始まります。すぐに、ギャングたちが、奪い返そうと銃撃戦が始まりました。そこに、たまたま通りがかった学生(警察学校学生?)のポルが、拾ったライフルで警官隊に助っ人して、何とか警官隊はギャングを撃退することができました。警察部長は、ポルの活躍にいたく感動し、卒業したら自分のところで雇ってやると約束します。そして、ポルが警察部長のボディガードとして働き始めてから、物語が始まります。しかし、通行人が落ちていたライフルでギャングを射殺してお咎めなし、警察部長のボディーガードとして即採用されるというガバガバな設定です。
さて、警察部長のもとで働いて間もなく、部長のところに、反政府運動に関わっている人物のリストがもたらされました。それは、先日の武器輸入にも関わった面々で、その中に警察部長が個人的に親しくしていた政治家たちの名前もありました。よせばいいのに、警察部長は、直接議会を訪れ、彼らに警告します。警察部長とポルは、その帰りに襲われ、銃撃戦の末、部長は殺されてしまいます。ポルは、何とか逃げることができました。
その後、上院議員たちは、警察部長がポルによって殺されたと発表。ポルは指名手配されてしまいます。また、上院議員たちは、部長の手元にあったリストを回収するために、アメリカから帰国する娘(トリナ)にボディガードとして張り付き、リストを回収することを目指します。その任を任されたのが、上院議員の息子(アンドリュー)でした。アンドリューとトリナは幼なじみだったため、彼女に近づきやすかったのです。アンドリューは、幼なじみのトリナを殺すことになるのを避けるために、気づかれずにリストを回収することを目指します。
一方、ポルは、部長から何かあったときに、娘を守ってくれと頼まれていたので、娘に接触を試みますが、アンドリューらが護衛しており、近づくこともできません。そのため、警察部長の隠し子の女を演じて、彼女に接近します。このあり得ない試みは、あっさり成功し、しばらく女装にまつわるコメディが演じられます。
しかし、いつまでもリストを回収できないアンドリューは、強硬手段に出たところを、ポルが救出しました。トリナは、ポルを信じ、彼の親戚の家に身を潜めます。そこで、逃亡者とは思えないほど、のんびりしたシーンが繰り広げられ、トリナは牧場で働くことを希望します。しかし、馬房には女の出入りが禁じられているとのことで、男装して働くこととなりました。しかし、フィリピンでは、馬房には女が入れないという習慣が本当にあるのでしょうか??
(ネタバレ)馬房でのトラブルなど、ちょっとしたシーンを経て、ついにトリナが父から託されたファイルの保管場所を思い出しました。親しくしている乳母の女に、ファイルを持って来させたところ、彼女はアンドリューらに尾行されていました。隠れ家に到着したアンドリューらと、ポルがアクションシーンを繰り広げ、無事アンドリューを撃退し、上院議員らは逮捕されることとなりました。2人の結婚式のシーンでエンディングです。
アクションシーンは本当に良く撮れていました。しかし、途中の女装ギャグのシーンが長すぎでした。また、逃亡先の牧場のシーンは、2人が恋人になるために必用なのでしょうが、このシーンもグダグダでした。いっそのことなくても、最後の結婚式のシーンにはつなげたんじゃないかと思いました。全体として、アクションシーン以外には見どころの少ない作品です。
「3pol Trobol Huli Ka Balbon」の監督、出演者情報
本作の監督をつとめるCoco Martinさんは、フィリピンを代表する俳優です。ずいぶん長く続いた刑事ドラマに出ていたらしいので、その経験が本作に活かされているのだろうと思います。ヒロインを演じたJennylyn Mercadoさんは、美人なのに素っ頓狂な声をあげながら、3枚目を演じることが多い女優さんです。本作も、本人が望んだのでしょう、男装して髭まで生やしていました。性格の良さそうな女優さんです。
「3pol Trobol Huli Ka Balbon」の作品情報
オリジナルタイトル 3pol Trobol Huli Ka Balbon
公開年 2019年
監督 Coco Martin(Labyu with an Accent)
主なキャスト Coco Martin(サービス)(Red/Pula)(Love or Money)(キナタイ -マニラ・アンダーグラウンド-)(Feng Shui 2)(You’re My Boss)(Labyu with an Accent)
Jennylyn Mercado(トランスバトラー)(Everything About My Wife)(The Prenup)(English Only, Please)(All of You)
Sam Milby(ニャンてこと!)(Everything About My Wife)(The Prenup)
視聴可能メディア Bili Bili(英語字幕)
