フィリピンを知っている人ならば、「I love you」と言うことしかできない、仕事などはできないフィリピン男を知っているでしょう。本作では、男に浮気されてフィリピンに傷心旅行に来たアメリカ系フィリピン女性が、若くてハンサムだがバカな男に引っかかってしまうお話です。男の方も、それが純愛だと思っているので余計にたちが悪いです。正直バカバカし過ぎて見るべき点もない作品ですが、特筆すべきは、本作の脚本・監督、そして主演を務めたのが、フィリピンでもトップクラスの人気俳優、ココ・マーチンだということです。(ポスターには、自身の本名であるRodel P. Naciancenoが記載されています)。彼自身が監督を務める作品は初めてではないものの、図らずも、自信に監督の能力がないことを示した作品になったと思います。私はNetflixに入っているフィリピン映画は全部見ようというモチベーションで見ましたが、見る必要はない映画だと思います。

(Photo cited from IMDb)
「Labyu with an Accent」のストーリー
結婚式の準備のシーンから始まります。不穏な雰囲気で、のちに新郎が浮気していたことがわかります。女(トリシャ)は結婚式をキャンセルして、祖母のいるフィリピンに逃げ出しました。トリシャは祖母の家の前で昔の同級生と再会します。すぐに打ち解け、友達はトリシャを慰めるために、男のストリップ劇場に連れて行きます。フィリピン映画では、傷心した女性を慰めるために、女友達が男のストリップ劇場に連れていくシーンが時々あるのですが、これは良くあることなのでしょうか? 映画だけのことなのでしょうか?
そこで頭の悪いことしか喋らないストリッパーの男(ガボ)と、トリシャは出会います。ガボは、父親が運営しているレンタル彼氏サービスに、トリシャを誘います。トリシャは気が乗らなかったのですが、友達に連れられて、レンタル彼氏サービスを利用することとなりました。トリシャは、3人の馬鹿そうな男から、一番まともそうに見えたガボを選び、3日間のデートを楽しみました。
3日のデートの後、ガボはトリシャのことが好きになり、フィリピン男らしく、トリシャに付きまとい、ついにトリシャの心を掴みました。しかし、トリシャはアメリカに帰らなければなりません。2人は、お別れします。
しかし、ガボはフィリピン男らしく、トリシャを追ってアメリカに来てしまいました。よせば良いのに、トリシャもガボを歓迎して、さっそく家族に紹介します。とは言え、2人の出会いやガボの職業を正直に言えるわけもなく、トリシャは家族に嘘の紹介をします。
一方、ガボは親戚の助けで、フィリピンレンストランで働くことになりました。とは言え、正式なVISAなどありません。また、ガボはほとんど英語を喋ることができません。
(最後までネタバレするほどの内容もないですが・・・)結局、ガボの仕事のことは、トリシャの家族にばれてしまいます。ガボのことを野良犬のように扱う家族に腹を立てて、トリシャは家を出ることにしました。トリシャもトリシャでお嬢様気質なので、2人で住むために立派なマンションを借りてしまいます。ガボは、トリシャの父親に認めてもらうために、自分が彼女を養うので働かなくていいと、無理をしてしまいます。
しかし、すぐに労働許可証を持たないことを同僚に通報されて、レストランをやめることになり、他のレストランでもアメリカ式のレジを使うことができない、英語で注文が取れないなどの理由で、すぐにクビになってしまいます。そんなガボを助けるために、トリシャも働こうとするのですが、それがガボのバレてしまいます。もはや、家賃も払えない、食料を買うこともできず、移民局から追われる立場になっているガボは、トリシャと別れて、フィリピンに帰ることを決断します。
(ネタバレ)ガボは、フィリピンに戻って、またストリップダンサーとして働きます。ある日、ガボの訪れる女性がいました。それがトリシャです。彼らはストリップのステージの上で抱き合います。
大して興味もありませんが、2人のその後はどうなってしまうのでしょうね・・・。トリシャも本当にそれでよかったのですかね。顔だけで頭の悪い男と付き合うとロクなことにならないと思うのですが・・。
「Labyu with an Accent」の作品情報
公開年 2015年
監督 Coco Martin Malu Sevilla
主なキャスト Coco Martin(サービス)(Red/Pula)(Love or Money)(キナタイ -マニラ・アンダーグラウンド-)(Feng Shui 2)(You’re My Boss)
Jodi Sta. Maria(生き人形マリア)(All You Need Is Pag-ibig)(Clarita)
視聴可能メディア Netflix(英語字幕)