魔術なんでもありの世界で、男女5人がメロドラマ「Ikaw na sana」

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昔のフィリピン映画だな・・・という感想しかない作品です。まず、作中で使われる魔術がすごくて、遠くから人の顔を焼いたり、人間を鳩に変えたり、人の身体を交換したりさえします。とは言え、その魔術は大して有効に使われるわけでもなく、結局は男女5人がメロドラマを繰り広げるだけとなっています。また、3人の男から言い寄られるヒロインも、我々の感覚からすると、美人というほどでもなく、なぜ男たちが彼女を取り合うのか腑に落ちません。そもそも、魔術を使って復讐を果たすはずだったのが、すっかり忘れ去られてメロドラマに移行するのも、どうなんだと思いました。正直なところ、「昔の作品はいいかげんだな」と、突っ込みを入れながら見る以外に楽しみ方のない作品です。オリジナルタイトルの「Ikaw na sana」は、「それはあなたであるべきだった」という意味です。後半、体が入れ替わって、想いを果たそうとするライバルがいるので、そのことを指しているのだと思います。

(Photo cited from IMDb)

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「Ikaw na sana」のストーリー

妹に夫を奪われた中年女が復讐を誓うシーンから始まります。彼女は、魔女と結託し、魔術で妹の娘(ブランカ)の顔半分を焼きました。そして、自分たちが代わりに焼かれるから、娘への魔術を解除して欲しいとやってきた妹夫婦を、魔術で鳩にしてしまいました。なかなか衝撃的な導入です。

その後、中年女は自分の娘(アンジー)らを連れて、両親が失踪したブランカの家に移り住みます。その時に、一緒に移り住んだのが、盲目の男(ラファエル)と、使用人の男(エミル)です。ラファエルも両親を亡くしており、この中年女に引き取られたと言います。ラファエルは、両親の死に、中年女が絡んでいると疑っています。

同じような境遇の上に、目が見えないラファエルは、顔が焼かれて醜くなっているブランカに恋心を持つようになります。それはブランカも同じでした。しかし、ラファエルの両親の財産を手にしておきながら、ラファエルの目の手術をしないことに対して、弁護士から申し立てがあり、ラファエルは目の手術を受け、視力を取り戻します。そして、ブランカをついに見ることができたとき、彼は驚いてしまい、愛の言葉をささやくことができませんでした。ブランカはショックのあまり、家を飛び出します。

行き倒れになっているブランカを助けたのが、金持ち中年男のベンズでした。彼は、ブランカの醜くなった容姿を気にも留めず、ついには彼女に美容整形手術を受けさせ、すっかり元の容姿に戻してあげました。感謝するブランカは、そのままベンズと良い仲になるのですが、ラファエルを許せないという気持ちがわいてきて、ラファエルを誘惑して惚れさせたところで、こっぴどくふるという復讐を思いつきます。ベンズは、復讐が終わったら結婚しようと言い、ブランカもそれを受け入れます。

その頃、ラファエルは、アンジーと恋人になっていました。しかし、ブランカは偽名でラファエルに接触し、あっさりと彼の気を引くことに成功します。そこでふられてしまったアンジーは、偽名の女がブランカであることを看過します。これですっかり復讐の計画は破綻してしまいますが、その頃には、ブランカはラファエルを再び愛するようになっていました。騙されていたことに、すこしムッとするラファエルですが、もうブランカへの想いは止まりません。二人は結婚に向かって突き進みます。そこで怒ったのは、ベンズです。復讐のためにラファエルに接近すると聞いていたので、それを許したのに裏切られて大激怒です。ベンズは配下を使ってラファエルをボコボコにしますが、体を張って彼を助けようとするブランカの前に、引き下がるしかありませんでした。

(ネタバレ)今度こそ、2人は結婚に向かって突き進むというところで、彼らを阻んだのは、アンジーです。彼女は母親に頼んで、ブランカを誘拐し、魔術を使って2人の身体を入れ替えました。そして、ブランカの容姿で、ラファエルのもとに戻り、結婚式をあげようとします。その頃、鳩に帰られていたブランカの母親の魔術が解け、人間に戻ることができました。ブランカの母親は、魔女と自分の姉を殺害します。また、監禁されていたブランカ(アンジーの容姿)は、ブランカに思いを寄せる使用人に救出されます。使用人は、結婚式を阻もうとするブランカに協力する条件として、そのあとで自分と結婚する約束を飲ませます。ブランカは条件を受け入れ、ラファエルとの結婚式に、アンジーの姿で乗り込みました。ラファエルの前にあらわれたブランカ(アンジーの容姿)は、自分がブランカであると主張し、結婚式を止めようとしますが、そんなことを言われてもラファエルも戸惑うばかりです。そこに、ベンズは突然あらわれ、復讐だといってアンジー(ブランカの容姿)を撃ち殺してしまいます。すると、2人の容姿は元に戻り、ブランカとラファエルは抱き合います。そして、使用人の男は、「君たちが一緒になったほうがいい」と、ブランカをラファエルに譲ります。2人の結婚式のシーンで、エンディングです。

いろいろ突っ込みどころの多い作品でした。中年女は、自分の男を取って結婚した妹への復讐のために、其の娘を醜くしたわけですが、もう2人とも子供も大きくなっており、なぜ今頃復讐??と思ってしまいます。そして、その肝心の男(ブランカの父)は、執着されていた割には、鳩にされたあとすっかり忘れられ、最後まで登場することさえありませんでした。また、ブランカは、魔術で醜くなったわりには、あっさりと美容整形手術で綺麗になるのも中途半端です。その後、ベンズとも使用人の男とも結婚の約束をするくせに、ほんの少しのあいだ仲良くしただけのラファエルを愛し続けるのも納得のいかないものでした。アンジーは、ラファエルのことをずっと好きだったと言っていましたが、事故のあと視力を失ったまま放置していたものおかしな話です。そして何より極めつけなのは、アンジーをふって、ブランカと結婚しようとするラファエルに対して、女2人の姿を入れ替える魔術を使うというのが、驚きです。自分の娘を、憎んでいた妹の娘の容姿にしてしまうとは、何を考えているのでしょうか? とにかく酷い脚本でした。

「Ikaw na sana」の監督、出演者情報

本作の監督をつとめたMac Alejandreさんは、近年はセクシー映画ばかり撮っている監督さんです。セクシー映画監督としては、レベルの高い監督さんですが、メロドラマを撮ると凡庸と言えるかもしれませんね。本作は、まだ若いころの作品なので経験不足なのかもしれませんが・・・。

「Ikaw na sana」の作品情報

オリジナルタイトル:Ikaw na sana

公開年 1998年

監督 Mac Alejandre(高級娼婦)(シェイム-裸の復讐-)(美しい母の秘め事 シークレットセックス)(Rendezvous)(セリーナ 淫らな奉仕)(リビドー 欲情する肉体

主なキャスト Angelu De Leon

Bobby Andrews

Gladys Reyes(Here Comes the Groom)(Feast-狂宴-

視聴可能メディア Youtube(英語字幕)

「Ikaw na sana」のトレイラー

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