フィリピン発、ホラーコメディ映画「Izla」 | 動画配信サービスでフィリピン映画を見よう！

私は、ホラー映画をほとんど見て来なかったので、世界のホラー映画のトレンドというものを知らず、ホラーコメディという映画ジャンルを知りませんでした。本作は、まさにホラーコメディ映画です。しかし、中盤の折り返し点まで、まったくホラー要素もなく、私はコメディ映画だと思って見ていました。また、ホラー展開になったあとも、ギャグが散りばめられています。また、お色気要素もたっぷりで、11PMみたいな、昔の低予算深夜番組みたいなノリでした。そんな感じで気楽に見れば良い映画なのですが、残念ながら本作も英語字幕しかありません。タイトルの「Izla」はスペイン語で「島」の意味です。

(Photo cited from IMDb)

「Izla」のストーリー

導入部では、床屋で男たちが怖い話を持ち寄って披露しています。その中で、この地の離島では、かつて日本軍が戦いを有利にするため、フィリピン人を忍者にするための研究を行っていたという話が面白おかしく語られます。

そして、本編が始まります。メインの登場人物がたくさんいるのですが、まず２人の兄弟から紹介します。彼らは観光ガイドや、観光客向けのエンターテイナーとして働いています。給料が少なく、兄（バドン）はぼやいていますが、弟（エントイ）はそんなに不満でもなさそうです。観光客の２人が「禁じられた島」に行きたいというのですが、市長に厳重に止められているので、彼らはガイドを断りました。また、バドンは、女性配信者のグループの大ファンで、彼女らの動画を楽しんで見ています。ストーリー説明ではいちいち触れませんが、ここまでも、これからもずっとギャグ展開です。

次に動画配信者のグループですが、最近視聴数が減っており、番組にテコ入れしようという話をしています。いろいろあったのですが、結局視聴者にゆだねることになり、その中で「禁じられた島」に行くというアイデアが選ばれました。そして、６人の女性が、この地にやってくるところから物語が動きが始じめます。

島への渡航は禁止されているので、ちょっとした交渉もありましたが、結局２人＋６人で島に行くことになりました。そこで、動画を撮影していたのですが、女性のうち１人がいなくなってしまいました。残りの７人で彼女を捜索します。女性たちは水着なので、エロコメディを演じながら緊張感なく、島の中を捜索するのですが、映画の中盤で初めて、死体に遭遇。その後、すぐにゾンビに襲われます。女性が１人欠け、また１人欠け、人数を減らしながら一同は逃げ回ります。その途上で、島の中央にマリファナの大農園を発見します。市長が、島への渡航を禁止したのは、このためだったのか、と理解します。ところが、４人にまで人を減らしたところで、彼らを救ったのは市長でした。

（ネタバレ）市長は、彼らを救出に来たのです。そして、岸に船を用意しているので、そこまで逃げることを提案します。しかし、彼らはゾンビに取り囲まれています。どうやって、この場を脱出するのかと問う一同に、市長は説明します。「ゾンビはマリファナに弱く、その臭いで眠ってしまう。それに気づいた市長の先祖は、島でマリファナを栽培していたのだ。マリファナを炊きながら脱出するのだ」と。マリファナの煙で、自分たちもラリってしまうこともありましたが、結局人数をさらに減らし２人だけが島から脱出することができました。しかし、彼らが戻った地もすでにゾンビによって崩壊していたのでした・・・。ストーリーだけ読むと深刻な感じがしますが、まったく深刻感はありません。最後のシーンは取り残されたバドンが、「自分にはゾンビの免疫があった」と言って、ゾンビとタバコを吸うシーンで終わります。

本作の楽しみどころは、６人の美女とのセクシーコメディでしょう。セクシーと言っても胸がはだけるまではありません。胸の大きな子に、ラッキーストーンを使うには、上半身を振るわせて祈るのだと言って、胸が揺れるのを楽しんだりといった、たわいのないセクハラコメディです。これが昔の深夜番組みたいな感じで良かったですね。

「Izla」の出演者情報

兄のバドンを演じたPaolo Contisさんが、本作では最も売れている俳優だと思います。「旅の先に」「Fuchsia Libre」などで主演を務めています。綺麗どころでは、主にホラー映画で活躍しているBeauty Gonzalezさんが有名です。私が６人組で一番気に入ったAnalyn Barroさんは、テレビドラマが中心で、映画にはあまり出演しないようです。