橋から飛び降り自殺しようとしたら、眼下に女が引っかかっていた「Last Night」

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表題のように、非常に印象的なシーンから始まる作品です。さすがに、彼女を放っておいて、自分が飛び降りるわけにもいかず、助けたところ、彼女も自殺しようとしたところだから、一緒に自殺をしようと付きまとわれる羽目になってしまいます。ところが、2人がやることなすこと、上手くいかず、少しずつ打ち解けてくるにつれ、お互いの自殺の動機がわかってきて、奇妙な友情関係が芽生えるという物語です。そして、後半にはファンタジックなどんでん返しもあり、ドラマとしても良くできた作品です。監督をつとめたJoyce Bernalさんは、東京国際映画祭でもよく作品が上映された人なので、日本人にも馴染みがあり、見ておきたい作品ですね。

(Photo cited from IMDb)

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「Last Night」のストーリー

男(ピーター)が、橋から飛び降りて自殺しようと、欄干に上ったところ、足元の看板に女(カルミナ)が引っかかっており、助けを求めていました。さすがに無視をすることもできず、ピーターは、カルミナを助けました。改めて、ピーターは欄干に登って自殺しようとすると、当然カルミナに止められます。しかし、カルミナも自殺しようとして、看板に引っかかったそうで、一緒に自殺しようと持ち掛けます。ピーターは「君は自殺には向いていない」と言って断るのですが、同じ場所ではできないから、別の場所でしようと、カルミナに説得され、何だかんだと付きまとわれることになってしまいます。

とは言え、カルミナは移動中の車で陽気に歌を歌ったりと、本気で自殺しようとしているようには見えません。今度は、電車に飛び込み自殺をしようと、2人で駅のプラットフォームに行き、さあ飛び込もうとしたところで、目の前の人が急に心臓発作で倒れてしまい、思わずカルミナが駆け寄って、線路への転落を防いだことで、またしても失敗してしまいます。しかし、このカルミナの行動に、ピーターはいたく感動して、彼女との仲は急速に接近しました。

その日は諦めて、もう死ぬからお金は必要ないだろうと、高級ホテルに宿泊することにしました。そこで、首つり自殺を試みますが、縄をひっかけるところが2人の重さに耐えられず、失敗します。今度は、バスタブに入って、ドライヤーを水に漬けて感電死しようとしたところ、ブレーカーが落ちただけで、死ぬことはできませんでした。ホテルは、激怒して、2人は今後一生出入り禁止を言い渡されました。

徐々に打ち解けてきた2人は、お互いに自殺する理由を尋ねます。ピーターが自殺しようとしたのは、母が持ち掛けてきた投資話が詐欺だったため、多くの関係者に迷惑をかけ、妻と子供にも逃げられたためだと言います。母にまで裏切られては、死ぬしかないと言います。カルミナはどうかというと、意外にも口を割りませんでした。

ともかく、今夜は諦めて食事でもしようと言うことになります。お互い服を着替えて、カルミナの勧めたレストランで集合することとなりました。結局、カルメラは家族に見つかりそうになり、服を着替えることはできませんでしたが、レストランで集合し、食事を始めます。ピーターは、カルミナと一緒に行動しているうちに、死ぬのがバカバカしくなってきて、カルミナに「もう死ぬのはやめよう」と提案します。すると、カルミナの表情は一転して暗くなり、「この話はここまで」と言って去っていきます。

(ネタバレ)翌日、ピーターはもう1度カルミナに会いたいと思い、これまで2人で訪れた場所を訪ねて、自分たちを見かけた人に尋ねるのですが、誰もが「あなたはずっと1人だった」と言います。「いやいや、2人で話したでしょう」と言っても、「1人で喋っている奇妙な人だと思っていた」と言われてしまいます。昨日の、電車での救出劇がSNSに上がっていたので動画をみたところ、カルミナは映っておらず、自分が駆け寄ったことになっています。混乱するピーターは、奇妙な反応を見せたレストランのスタッフを訪ねました。

その男は、カルミナの双子の兄弟だと言います。彼は、カルミナに関する事件を語り始めます。カルミナが死んだのは、70年代で、カルミナは数年に1度、そのレストランに人を連れてくるのだと言います。レストランは家族の思い出の場所だとのことです。カルミナには、恋人がいましたが、家族に結婚を反対されたうえ、何者かに橋の上で殺されてしまったのです。そのため、カルミナは橋から身を投げたのでした。そして、誰かが橋から身を投げようとすると関わって、その人をレストランに連れてくるのだというのです。

ピーターは、再び橋を訪れると、またカルメラが看板に引っかかっていました。彼女は自分で這い上がってきて、ピーターを引っ張って川の中に飛び込みました。すると、ピーターが死んだあと、家族が橋の上で涙を流すのを見ました。自分を騙した母親さえ「ごめんなさい」とつぶやき、涙を流すのを見ました。気づいたら、橋の上に戻っていました。もはや、ピーターに死ぬ理由はなくなっていました。

自分の金銭問題に向き合ったピーターは、花束を持って何度も橋を訪れます。そして、ついにカルメラと再会しました。カルメラは、なぜ自分がこんなことになっているのかわからないが、おそらく、こうして人を助けることで、天国の門が開くのを待っているんじゃないかと語ります。2人は、これが最後の機会だと知っています。抱き合ったのち、別れたところ、カルメラは消えていなくなってしまいました。そして、エンディングです。

自分が助けたと思っていたら、助けられていたという構造もいいですし、天国の門が開くまで、自殺した女が人を助けているという設定は、なかながグッとくるものでした。後半のファンタジックな展開は好き嫌いがあると思いますが、私は良いと思いました。

「Last Night」の監督、出演者情報

本作の監督をつとめたJoyce Bernalさんは、女性映画監督として大御所とみなされている人です。アントワネット・ハダオネ監督が弟子入りしたことでも有名です。とは言え、2018年以降、監督として作品には関わっておらず、時々編集で、他の監督さんの作品に関わっている程度です。まだ50代と若いので、また作品を撮って欲しいですね。主演男優のPiolo Pascualさんは、フィリピンを代表とするイケメン俳優です。フィリピン人に好きな俳優を聞かれたら、私は彼の名前をあげています。主演女優のToni Gonzagaさんは、美人ですが素っ頓狂な発声が印象的な女優さんです。本作でも、陽気さがラストのどんでん返しに効果的に作用していました。

「Last Night」の作品情報

オリジナルタイトル:Last Night

公開年 2017年

監督 Joyce Bernal

主なキャスト Piolo Pascual(Moro)(牢獄処刑人)(僕のアマンダ)(The Ride)(Manila’s Finest)(もう一度あなたと)(The Kingdom)(Meet, Greet & Bye)(GomBurZa

Toni Gonzaga(もう一度あなたと)(You’re My Boss)(Four Sisters and a Wedding

視聴可能メディア Youtube(英語字幕)

「Last Night」のトレイラー

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