昨日、会ってきましたが、ジュン・ラナ監督の来日に合わせて、監督の作品をたくさん見ていました。そろそろジュン・ラナ監督の特集ページを作ろうと思っているので、今回は彼のデビュー作を見てみました。2006年の作品で、その頃のフィリピン映画には英語字幕が付いていないことが多く、ましてや新人監督さんなので、英語字幕が付いている可能性は極めて低いのですが、幸いにも英語字幕付きのものを見つけることができました。内容としては、実に単純なラブコメです。プロポーズまでされ、結婚式の準備をしているところで、婚約者がゲイが発覚して失踪、その後、失恋の傷を癒すために、友達とボラカイ島に行って、ひと夏の恋をするというものです。とは言え、いい男を見ると全てゲイに見えてしまい、なかなか積極的になれないというところがギャグシーンとなっています。とは言え、最近のジュン・ラナ監督のギャグほどの冴えはなく、良くあるひと夏の恋もののドタバタコメディです。良い点は、ほとんどのシーンがボラカイ島なので、主人公の女性らがずっとビキニを着ていることです。タイトルの「Gigil」とは、タガログ語で、あまりの可愛さに抱きしめたくなる感情のことだそうです。

(Photo cited from IMDb)
「Gigil」のストーリー
主人公の若い女性は、出版社の電話対応セクションで働いています。名前はチーナと呼ぶのですが、スペルはChinaです。そんな名前もあるんですね。絶対、あだ名は「チャイナ」でしょうね。本作では、そういうイジリはありませんでした。
チーナは、付き合っているイケメンの恋人がおり、プロポーズもしてくれました。新婦のウエディングドレスを、恋人がデザインしてきたときに、「おや?」という感じはあったのですが、結婚式の直前になって、ゲイであることが発覚し、ジムのトレーナと失踪しました。
可哀そうなチーナを元気づけるために、女友達(デンディ)がチーナとボラカイ島にバカンスに行くことから物語は動き出します。さっそく、2人は島で男漁りをするのですが、イケメンを見ると、ゲイに見えてしまいます。実際、休暇でビーチにいる男たちは、変にスキンシップをしますし、そうでない男は彼女連れです。デンディが解説する、ゲイ男を見分ける方法によれば、母親と一緒にいるだけでもゲイ判定ですから、ゲイに見えない男は、その辺のどうでも良い男だけです。
しかし、ついに自分の好みの男(フェリックス)を見つけました。様々な方法でリサーチするのですが、彼は最近ボラカイ島に来たダイビング・トレイナーで知り合いも少なく、寡黙な性格のため、彼の素性を知るものがいません。
フェリックスには、女性の知り合いがおり、結婚式の話をしているのを耳にしました。しかし、その女性がフェリックスの恋人であるのかはっきりしません。むしろ、フェリックスは1人でいることが多く、フェリックスとチーナは少しずつ一緒に行動することが増えてきました。
フェリックスは、最初からチーナに気があり、2人で静かなところに行こうとしたり、キスをしようとしたり、モーションをかけてきますが、チーナはゲイなんじゃないかと恐れるあまり、進展しそうになると逃げてしまいます。そんなチーナを、フェリックスは追います。
そんなころ、あまりにしょうもない男たちが、チーナを追いかけるので追い払うために、友達のデンディが「チーナは余命いくばくもなく、最後のバカンスを楽しんでいるのだ」と適当なことを言ったら、ホテルのオーナーの耳にも入り、良い部屋に移してもらいました。
(ネタバレ)ある日、チーナはフェリックスとダイビングを楽しんだあと、離島でゆっくりしていると、帰りの船が流されてしまい、離島で一泊することになりました。エッチな雰囲気になりますし、デンディが「ゲイかどうかを確かめるには寝るのが一番だ」と言っていたのを思い出し、その日ついに身体の関係になりました。
ところが、翌日、フェリックスが例の女友達と一緒にいるのをチーナが誤解し、また避けるようになってしまいます。また、フェリックスにもチーナの余命が数日だという噂が耳にはいり、そのために消極的な振る舞いをしていたのだと勝手に勘違いして、チーナに熱烈アプローチをします。そこで、チーナは病気などではないことがわかり、嘘をつかれていたと思ったフェリックスは去りました。
チーナは、再びコールセンターの仕事に戻ります。しかし、再びボラカイ島にいったとき、そこにはフェリックスがいました。フェリックスは「君のことを忘れようと思ったけど、できなかった」と言って、チーナにキスをします。そしてエンディングです。
まあ、普通の「ひと夏の恋」をテーマにしたコメディ映画でしたね。ギャグもそんなに冴えたものではなく、女の子が可愛いということ以外に見どころのない作品でした。今では、個性的な作品を撮るジュン・ラナ監督ですが、凡庸な作品でデビューしたんですね。
「Gigil」の監督、出演者情報
本作の監督をつとめたJun Lanaさんについては、近々、まとめページをつくる予定なので、その時に経歴や他の作品、おすすめ作品など紹介したいと思います。主役を演じたKatrina Haliliさんは、雑誌FHM Philippinesで2006年と2008年に、フィリピンで最もセクシーな女性に選ばれたことがあるそうです。まさに、この映画の時代ですね。その後、女優として順調にキャリアを築き、テレビのメロドラマで、主に主人公の敵役をつとめることが多かったそうです。彼女の全盛期時代の作品に、英語字幕が付いたものが極めて少ないので、どれだけ見れるかはわからないですね。
「Gigil」の作品情報
オリジナルタイトル:Gigil
公開年 2006年
監督 Jun Lana(ダイ・ビューティフル)(Ten Little Mistresses)(Haunted Mansion)(Bwakaw)(Call Me Mother)(そして大黒柱は…)(Big Night!)(Kalel, 15)(Barber’s Tales)(Becky and Badette)(The Girl Allergic to WiFi)(The Panti Sisters)(Ang Dalawang Mrs. Reyes)(Your Mother’s Son)
主なキャスト Katrina Halili
Say Alonzo
Alfred Vargas(Rendezvous)
視聴可能メディア Dailymotion(英語字幕のみ)
