熟年不倫の代償は大きい「Separada」

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本作は、熟年夫婦が、夫の不倫から破局に至るも、子供の養育をめぐって対立したり、再び接近したりを繰り返すというリアルなドラマです。1994年の作品ですが、最近のフィリピン映画より、ドラマ作品は質が高いように思うのは、私だけでしょうか? 描かれていることは、シンプルに夫と妻の気持ちの変化ですが、それが丁寧にリアルに描かれており、非常に見ごたえのあるドラマです。また、主人公を演じているのが、フィリピンの伝説的女優3人の一角(他2人は、ノラ・オノールとヴィルマ・サントス)であるMaricel Sorianoさんです。最近は、小太りな中年女性や初老の女性を演じていますが、彼女の若いころには、独特の魅力がありますね。王道の美女というより、ボーイッシュな感じの個性派女優です。ジッタリンジンのボーカルに似ているなと思いました。タイトルの意味は、英語とスペルが似ているので予想がつくと思いますが「離別」という意味です。

(Photo cited from IMDb)

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「Separada」のストーリー

裕福な夫婦が主人公です。妻(メリッサ)は、広告代理店の管理職として働いており、夫(ドジー)は車のディーラのようなことをやっているようです。夫婦仲はやや冷めているようです。幼い子供が2人います。やはり、というべきか、ドジーは若い女と浮気していました。メリッサは、その兆候に気づき、友達からも教えられるのですが、気づかないように振舞っています。しかし、夫の浮気相手(サンディ)が職場に宣戦布告に来ました。サンディによれば、ドジーはメリッサよりもサンディを愛しており、その証拠として、彼女は身ごもっていると言います。

怒ったメリッサは、夫を家から追い出します。ドジーも「自分だって、パートタイムの妻なんかいらない」と捨て台詞をはいて、サンディの元に行ってしまいました。しかし、メリッサは、その後すっかり落ち込んでしまい。女友だち4人が、彼女を元気づけにきます。「新しいボーイフレンドを作れ」とか「夫に復讐しよう」などと言いたい放題の友達の言葉を聞いていると、なんだか元気が出てきました。

気を撮りなおしたメリッサは、ドジーと子供たちとの面会交流について話し合います。また、女友達らから、法的にしっかり別れた方がいいと言われ、家庭裁判所で手続きを行いました。そこで、これまでの養育について、裁判官から厳しいことを言われ、メリッサは、子供との時間を十分に取ってこなかった自分を反省します。そして、子供たちと幸せな時間を過ごします。

ところが、ある日の夜、強盗が家に侵入してきます。どうやって、強盗から家族を守れたのかは描かれませんでしたが、すっかり怯える子供たちのもとに、ドジーが駆け付けます。また、そんな状況に、すっかり父親心が刺激されたドジーは、子供たちと離れがたい気持ちになってきます。そんな心の変化が、ドジーとサンディの関係にも影を落とし、結局2人はお別れすることを決断します。

サンディと別れたドジーは、当たり前のように家に戻り、子供たちと一緒に過ごそうとしますが、これはメリッサによって拒否されます。ドジーは、メリッサへの愛も語り、メリッサ自身も、まだドジーへの愛は残っていたのですが、やはり同居することは許しません。

また、メリッサは自分の父親から、かつて父親が母親の浮気に気づいたものの、黙って見守ったという経験を聞くこととなりました。父親は、母親を愛していたので、自分の元に戻って来るのを待ったというのです。メリッサは、激しく動揺し、ドジーとのよりを戻すかについて悩みます。

ある日、メリッサが手掛けるCMに、息子もダンサーの1人として出演することになりました。その撮影の日、機材の落下トラブルにより、息子が大けがを負ってしまいます。激怒したドジーは、息子を病院から勝手に連れ去ってしまいます。しかも、両親の住むアメリカに連れて行くというのです。何としても息子を取り戻したいメリッサは、女友達らの助言に従い、裁判所に訴えるしかありません。

(ネタバレ)裁判は、さすがにメリッサ有利に展開します。そこで、焦ったドジー側の弁護士は、逆転するためには、息子を出廷させて、両親のどちらと一緒に住みたいか尋ねるしかないと言います。そして、裁判所に連れてこられた息子に、夫側の弁護士が「両親のどちらと一緒に住みたいか?」と迫ります。息子は答えることができず、戸惑っていると、裁判官まで息子に迫り、息子は泣き出しそうです。その光景に耐えかねたメリッサは「訴えを退けるから、もうやめて」と叫びます。

結局、メリッサとドジーはヨリを戻すことはありませんでしたが、2人で子供を養育していくこととなりました。メリッサの離婚を、4人の友達が「独立記念日」と呼び、祝うシーンでエンディングです。

途中で、父親が母親の浮気を見逃したことを告白したり、子供たちに慕われる夫を見て、心揺れるメリッサを見せることで、最終的にどちらに転ぶのだろう?とハラハラして見ることができました。そして、結局はヨリを戻さないという結末も良かったと思います。キリスト教的価値観の強いフィリピンでは、私以上に、意外なラストとして受け止められたのではないでしょうか。フィリピン映画の中でも名作に分類される1本だったと思います。

「Separada」の監督、出演者情報

本作の監督をつとめたChito S. Roñoさんは、80年代から映画監督として多くの作品を残している監督さんで、私が注目している監督さんです。本作も良かったので、もっと作品を見ていきたいですね。出演者としては、メリッサを演じたMaricel Sorianoさんが目玉です。近年おばあさんの役を演じることが多い女優さんです。年齢によって、見た目が全然違うことに驚きます。

「Separada」の作品情報

オリジナルタイトル:Separada

公開年 1994年

監督 Chito S. Roño(Scarecrow)(Feng Shui 2)(Bata, Bata. Paano Ka Ginawa?)(La Vida Rosa)(Dekada ’70)(T2)(Etiquette for Mistresses)(The Ghost Bride

主なキャスト Maricel Soriano(Girl, boy, bakla, tomboy)(Meet, Greet & Bye)(T2)(Mila)(Mano po)(Ikaw pa lang ang minahal

Edu Manzano(Mamasapano)(Tanging yaman

Sharmaine Arnaiz

視聴可能メディア Youtube(英語字幕)

「Separada」のトレイラー

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